第2章 ⑵ 注意と人間のパフォーマンス
どうも、ようやくスポーツ現場での仕事が再開し、日に日に、日に火に焼けているもっさんです。
前回の第2章の続きを書いていきたいと思います。
思いのほかボリュームがあり(まとめ方の問題)、2回に分けることになりました。すみませんが、お付き合いください。
この分野を勉強しだしてから、いろいろなものがつながってきた様に思います。基礎なんだなと。
鉄は熱いうちに打てではないですが、学習意欲・興味が強いうちにインプットとアウトプットをしていきます。
注意
注意には限界がある。
注意の容量の限界を超えると、多くの情報が無視される。
注意は、まず特定の情報に向けられ、次の情報へという様に系列的であり、同時に2つの対象に向けることは、出来たとしても難しいとされる。
注意は、ある時は、相手の動きと言った外的感覚情報に、またある時には、精神活動や自身の筋肉や関節からの感覚の様な内的感覚情報に向けられる。
(こう考えると、2つを同時に遂行するのは難しそう)
例えば、2つの課題があるとする。主課題がそれぞれ以下の場合だった時、どの様に反応するのか。
①主課題が比較的単純
②主課題が複雑
①の場合は、主課題が単純な分、そこに向ける注意の容量を少なくし、2次課題への注意の配分を増やすことが出来ます。
②の場合、主課題が複雑であるため、そこに向ける注意の容量を多くする必要があり、2次課題への注意の配分は少なくなります。
(だから、学習(練習)が必要で、たくさんのスキルを蓄積しておくことが重要ということか)
情報処理モデルと注意
情報処理モデルに関しては、前回の記事をご覧ください。
⑴刺激同定;情報の並列的処理
抹消感覚での情報処理は並列的に処理される。2つないしそれ以上の情報がシステムに同時に入力され、お互いに妨害されることなく処理される。例えば、物の色や形、臭いなどであり、これらは阻害されずに同時に処理される。要するに、この段階では注意を必要をしないで情報を処理できる。
⑵反応選択;自動的処理と意図的処理
別々の精神活動を要する行動を同時に実行しなければならないときに最も顕著になる。複数の反応の中から1つを選択していると考えられる。この活動は意図的処理によって支配される。習熟していない課題を同時にこなすということは、両方の課題を確実にみ出すことになる。一方で多くの練習を積んだ場合は、自動的処理ができる様になり、体がその課題に対して自然と動くと言った現象を起こす。
自動化のデメリット;素早い迅速な処理は、環境が安定し予測可能な場合には有効であるが、環境、あるいは相手が運動を変化させれば、重大なミスを生むことになる。自動化のメリットは、ある条件下で最も有効であるとされる。(予測しやすいこと)
⑶反応プログラミング;系列的に行われる運動の組織化
例えばフェンシング。剣で相手の肩を狙う様に動かしながら、素早く動きを変えて腰を突くと言った様なことがよくある。このとき、初めの動き(肩を突く動き)、すなわちフェイントに反応すると実際の運動(腰を突く)への反応が遅れポイントを取られることになる。こう言った連続する素早く連続する運動が⑶の処理活動を妨害する要素となる。
⑴〜⑶のシステムに2つの刺激が入ったとする(刺激1=S1、刺激2=S2)
S1がシステム入り、100ミリ秒後にS2が入る。このとき、S1が反応プログラミング段階が消去され、次の処理が行えるまで待たなければならない。その結果、S1とS2の間隔は入力時の100ミリ秒をはるかに超える200〜300ミリ秒後に出力される。S1とS2の間隔が40ミリ秒以下である場合は、グルーピングという現象が起こりS1とS2が1つの刺激として検出される。
すみません。さらにもう一回分けます。まとめてみると、かなりのボリュームでした。
次はフェイントについてから、
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