見出し画像

転職の面接を受けてみて、意外に感じた採用担当者の思考回路

面接って緊張しますよね。
就職面接では、業務に必要なスキルや将来性をはじめ「この人は入社させても大丈夫か」ということを見られる場、値踏みされる場なので緊張してしまうのは当然です。しかし、筆者の今回の転職では、就職面接はただ人材として価値があるかを値踏みされるだけではないということを強く感じました。今回の記事ではそのことについて書こうと思います。

これを書いてるのは誰なのか?

業界歴8年ほどのシステム開発者(プログラマ)です。IT業界内で転職をした個人的な経験から、求職者の目線で書いています。採用担当者の内心などについては推測が大いに含まれていますので、予めご了承ください。

意外と、能力だけを見ているわけではない。

面接官が求職者が入社後に活躍できるかどうかスキルを見るのは当然ですが、「納得感を持って入社してもらえるだろうか」ということを見てくれていると今回の転職で強く感じました。これは前回の記事にも書いたのですが、採用にはコストがかかり、コストをかけて採用するからには会社に定着して長く働いて欲しいという背景があるようです。

私のことを面接した多くの面接官が、スキルを見るだけではなく、私が入社した場合に「希望しているような仕事をさせてあげられるだろうか」「活躍の場を与えることができるだろうか」「希望しているキャリアプランを叶えであげられるだろうか」といったことを考えてくれていたように感じました。これは単なるやさしさや親切心ではないだろうということは上記の記事に書いたとおりです。

キャリアの方向性があまり定まっていない場合に無理に考えて答えると最悪、落とされるかも

さて、ここまでの面接官の思考を踏まえて、就職面談でちょっと注意した方が良さそうな、落とし穴的な質問があります。今回の私の転職でも、こんな感じの質問が面接官から出る場面がありました。

「受託開発と自社サービスのどちらがやりたいですか?」
「今後のキャリアプランとしてはマネジメント方面に進みたいとのことですが、どのようなマネジメントを想定していますか?」
「やりたいマネジメントとは何人くらいの部下を想定していますか?」

就職のアドバイスとしては「キャリアプランをできるだけ明確にしておきましょう」といったものが一般的だと思いますので、真面目な人としては「できるだけ具体的に答えなければ」と思うのが自然でしょう。ですが、もしもこのような質問に対して明確な答えが出ていなかったり、あまりこだわりがないのならむしろ具体的に答えない方が得策かもしれません。

ここまで書いた通り、面接官は「ウチの会社は求職者のニーズに応えられるか」という所まで見ているのです。ですので、

例えば受託開発と自社サービスのどちらでもいいなと思っているのに、具体的に答えなければという気持ちから「自社サービスをやりたいです」と答えた結果

ウチだと自社サービスにポジションが無いから採用は見送りかな……)

と思われたり、聞かれたから何か数字を答えなければいけないと思って
「自分の想像するマネジメントと言うと10人くらいですかね」
と答えた結果

ウチだとそんな規模の案件やってないから、採っても満足してくれそうにないかな……

と思われたりする恐れがあります。

自分のキャリアプランについて明確な答えを持っているのは素晴らしいことですが、明確な答えを持っていることを装うことが望まない結果につながることもある、ということは覚えておいた方がいいでしょう。

正直に話して、お互いが明るい未来を想像できる転職を

転職活動をしていれば、当然面接でお断りされるようなことも多々あるでしょう。

お断りされる理由としてはスキル不足の時もありますし、「方向性が合わない」といった場合もあります。面接の結果不採用になると、時には社会から不要な存在だと言われているような気がしてしまい、落ち込むこともあるでしょう。それは自然なことです。かくいう自分も今回の転職で何社にも断られましたし、そのたびに多かれ少なかれ落ち込みました。

しかし、お断りされるのは悪いことばかりではありません。就職面接はお互いのニーズが合うかどうかを見極める場です。求職者が会社のニーズを満たせそうにないことでお断りされる場合もあれば、会社が求職者のニーズを満たせそうにないことでお断りされる場合もあります。いずれにせよ、そのようなケースでは、例え入社しても双方幸せになれないと言えます。前者の場合は会社側に思うような利益が得られないどころか、入社した社員にも精神的・身体的な負担がかかることが考えられますし、後者の場合は入社した社員が定着せず、採用コストが無駄になってしまう、という結果になります。

就職面接でお断りされるのは残念でもありますが、さらなる悲劇を避けるための判断でもありますし、求職者にとっては最良の転職をするためのプロセスの一つでもあると筆者は考えています。もし面接でお断りされても、あまり落ち込み過ぎずに前を向いていきましょう。

おわりに

今回の記事では、転職にあたって印象的だった、意外だった面接官の質問について、私の経験が就職活動中や転職を検討中の方の役に立てばと思い記事を執筆しました。あなたの転職活動に微力でも貢献できれば幸いです。

この記事で何か得るものがあった方、面接官の、キャリアプランについての質問に関して独自の考え方があるという方はぜひ記事にコメントしてみてください。それでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?