ラーメンに沈む

酒を飲まなくてもラーメンが食べたくなる時はあって、飲み会のシメを免罪符にラーメンを食べることを正当化する類のアルコールに任せた暴挙とは違う、カロリーと塩分と油分に向き合う態度でラーメンを食べてきました。

チャーシューは薄切りなのに、しっかりと肉の味がするものであり、気持ち程度のネギが逆に良いアクセントになっている京都ラーメンの有名店。人生で初めての味だったけど、また関西に旅したら行きたいと思った。

ラーメンは春夏秋冬それぞれに、知人の業務手伝いをした報酬で食べに行くのだけれど、なにぶんラーメン店がないような田舎出身で、20歳近くまで生のラーメンをほぼほぼ食べてこなかったから、ラーメン店で食べる習慣があまりなかった。

人生の何分の1かは損をしているような気がしないでもないけれど、逆に言えばこれから出会うラーメンはどれもこれも未知の味なわけで、旅をするたびにその土地土地のラーメンと出会っていくのも悪くないなと開き直ることにしております。

わりと蕎麦を食べに行くことはあったのだけれど、ラーメン店を避けているわけでもないのに、あまり足が向かなかったのは、上記したように食べる習慣があまりなかったこともあるけれど、どちらかというと若者やヤンチャな人たちが集まりやすい場所だから、隠遁者たる私はあまり行きたくないような気持ちもあるような気もします。

ラーメンは、どちらかといえば陽気な食べ物だと思うし、活力に満ちたイメージがあるからこそ、私の本能が避けるべしと反応してしまっていたのではないだろうか?案外そういうアンテナって、オカルトかもしれないけど当たる気もするのです。

ただね、いつどうなるかわからないのが人生だから、せっかく面白そうだと思えるものを見つけたのであれば、それはもう本気で楽しんだほうが世界とお別れする時に面白かったなと感じられるだろうと最近は思うので、旅ラーメンやっていこうと思います。

ラーメン旅じゃなく、旅の湯につかるように、ラーメンに沈む時間を増やして行けたらいいよなぁ。

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