騒がしく水しぶきが飛び散った…
2015年4月17日
今シーズン、待ちに待った初釣行。昨日は高原の初夏のような爽やかな一日だったが、残念ながら今日は午後から雷や突風が吹き、荒れた天気になると言っている。
それでも、7時少しすぎにSさんがタントで迎えに来てくれた時は、青空も見え、薄陽が差し、ポカポカと気持ちの良い釣り日和である。
行先は数少ない選択肢の中=泉水谷、一之瀬川、竜バミ谷、小菅川、世附川から選ぶしかない。ぼくは寝違えて首がまわらず体調が万全では無いし、Sさんも例年どうり、昨年末から今年4月初旬まで休日返上の忙しさ、疲れも残っているはず。長時間の歩きは2人にはチョット辛い。と言うことで、歩きが少しの後山川に行くことに決めた。ガソリンを補給し、いざ出発。町田街道は意外とすいていて、高尾山ICまで1時間弱。順調な滑り出しである。
圏央道〜中央道へ、中央道も車は少ない。高速の両脇の山々は新緑のパステル色が美しい。Sさんとは久しぶりで話に夢中になり、うっかり上野原ICをやり過ごすところだった。間一髪!上野原ICで高速を降り、鶴川沿いの林道を小菅村方面へ向かう。鶴川沿いに点在する山里にはポツポツと山桜がひっそりと咲き、その下ではレンギョウや山吹、菜の花が風にゆれている。気分をほっこりとリラックスさせてくれる風情である。
小菅村を通り過ぎるころも、雨はまだ降っていない。小菅川沿いに桜が咲き、色とりどりの沢山の鯉のぼりが、小菅川の両岸に渡したロープに繋がれ、春の風に吹かれて気持ち良さそうに泳いでいる。小菅から、もう一山越え青梅街道を右折「のめこいの湯」を右下に目ながら奥多摩湖方面へ約15分。後山川沿いの林道にVの字をきって入った。さらに15分片倉沢の出会いまで向かう。林道は林道補修工事のトラクックのひんぱんの行き交いで轍が深く付き、どこもかしこもガタガタ。ドロドロでひどく荒れていた。何度も車の腹をガリガリ、ギシギシとこすりながら車駐めに到着。10時30分を過ぎていた。
いつもは車駐めに登山客、釣り人の車が数台駐まっているのに、今日は一台も駐まっていない。そこには「駐車禁止……」の看板がたてられていた。いつもと雰囲気が違うので林道を少し引き返しカーブしたところのスペースに駐車。ボチボチと身支度を始める。山は思ったより寒く最後にパーカーを着足し出発。
40分ほど歩き、沢に降りたときには2人とも息があがっていた。お腹も空いたのでおにぎりをひとつ食べ、水分も補給。やっと釣りの準備に取りかかる。年寄りの釣はいつもスローペース。既に11時を過ぎている。
テンカラのSさんに先行してもらい。釣り登り始める。昼食前は型のよいヤマメ2尾をばらしてしまった。昨年も初釣行はこの沢だったが、15cm前後のチビヤマメばかりだった記憶がある。幸いにも今日は餌さとりのチビヤマメはいないようだ。大物が釣れる予感はあるのだが、時計は既に2時を過ぎている。昼食にしようと先行のSさんを追って、ホイッスルを「ピッピッ」「ピ〜ピッ」と吹きながら登るもなかなか見当たらない。ずいぶん登っただろうか。大〜きな丸い石影にSさんの頭と竿だけが見える。ラインが弧を描いて光っている。そこまで登りつめると、Sさんは良型のヤマメを3尾釣ったと言うい。他にも大物を2度バラしたようだ。やはり大物の予感はある。
昼食は雨にも降られずゆっくり、コーヒーも入れ、のんびりと取ることがでた。そのままお昼寝をしたい気分だったが、重い尻をあげ、第2ラウンド開始。上流に小さめの落ち込み、その下に丸く5mほど広がったプールの下流へ、Sさんが何度かドライフライを打ち込んだ。Sさんが素早く竿を立てた瞬間、水面が盛り上がり、騒がしく水しぶきが飛び散った。
久々の尺?
バシャバシャ、バシャバシャ、と音を立てながらラインだけが寄ってきた、やっと手元で丸々と太ったヤマメが姿を現した。卵を持っているのではないかと思えるほどお腹が膨らんだ綺麗なヤマメだった。自分のことのように喜んで、リリースボックスに入れ、写真を撮らせてもらう。
帰りはいつものように「のめこいの湯」で
マッタリと至福の時を堪能した。久々に2人とも疲れました。