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[き]の花

ききょう
(桔梗)  Platycodon grandiflorus

キキョウ科/キキョウ属/多年草/草丈40~100cm/ 開花6~9月
日本全土、朝鮮半島、中国、東シベリアに分布する。日本では、絶滅危惧種に指定されている。古くから秋の七草の一つとして親しまれ、万葉集でも良く歌われた花の一種。つぼみ同士が向き合って風船のように丸くふくらむ。その後、つぼみが徐々に緑から青紫にかわり、裂けて星型の花を咲かせる。漢方では太い根を干してせきやのどの薬にする。この薬用成分は昆虫にとっては有毒なため、昆虫からの食害から自らを守っている。
誕生花&花言葉:9月13日、友の帰りを願う 変わらぬ心

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ひなききょうそう
(雛桔梗草) Triodanis perfoliata

キキョウ科/キキョウソウ属/一年草/草丈30~40cm/開花5~6 月
北アメリカ原産。北アメリカ原産。1931年に横浜で帰化が確認さた。その後空き地、道端などに広がった。直径1cm 〜1.5cm ほどの桔梗(キキョウ)に似た小さな青紫の花を咲かせる。茎に付くほとんどの花が閉鎖花で、茎頂に1つだけ花を咲かせる。
似た花に「キキョウソウ」がある。この種は茎の途中にも花を咲かせる。下から順に花を咲かせることから別名、段々桔梗(ダンダンキヨウ)と言う。
似た名前の「雛桔梗(ヒナキキョウ)と言う在来種も有る。

ひなぎきょうそう
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きく
(菊) Chrysanthemum morifolium

キク科/キク属/多年草/開花10~12月
平安時代に中国から渡来。改良が重ねられ多くの品種がある。園芸品種としてはスプレーマムやポットマムなどがよく知られている。「マム」とは「菊」のこと。菊の花の盛りは、一般的に11 月だが、寒さに強く、冬になっても咲き続ける「残菊、晩菊」という名の品種もある。これらはだいたい小菊のことで、「冬菊」、「寒菊」とも呼ばれている。中国では菊は不老長寿の薬効があるとされ、陰暦の9月9日(重陽の節句)には菊酒を飲み長寿の祈願をした。これがしだいに日本にも伝わり、菊の花を酒に浮かべて飲み、花を鑑賞する「重陽の宴」が催されるようになった。

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きくいも
(菊芋) Helianthus strumosus

キク科/ヒマワリ属/多年草/草丈50 ~150cm/開花7~10月
北アメリカが原産。江戸時代末期に飼料用作物として伝来した。似た種にキクイモがあるが類似点が多く、簡単に特定出来ないことから区別しないと言う説もある。イヌキクイモの茎はほぼ平滑で無毛。キクイモは痛いほどの剛毛がある。長い地下茎の先には塊茎(お芋)を形成すがキクイモに比べて小さい。近縁種に菊芋擬(きくいももどき)」という種類があるが、葉はけっこうギザギザで、塊茎(お芋)はできない。

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きくいももどき
(菊芋擬) Helianthus helianthoide

キク科/ヒマワリ属/多年草/草丈150~300cm/開花5~11月
北アメリカ原産で、世界中に外来種として分布している。日本へは明治時代の半ばに渡来した。ヒマワリ属の菊芋(キクイモ)によく似た花を咲かせることからこの名がついた。別名を姫向日葵(ヒメヒマワリ)という。属名のヘリオプシス(Heliopsis)の名でも流通している。野生化した種もある。似た花が多く特定が難しい。
誕生花&花言葉:9月7日、憧れ 崇拝 誘惑

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ぎしぎし
(羊蹄) Rumex japonicus


▼この投稿は、「スイバ」を「ギシギシ」と混在させて投稿していましたので修正しました。
「ギシギシ」の種類、「スイバ」と「ギシギシ」の違いを詳しく解説されている、うりぼうさんのページを参考にさせて頂きましたのでご覧ください。
うりぼうさんは、ごく身近に生えている野草に興味を持たれていて、見落としてしまいそうな、小さな花や雑草たちに目を向け、発掘し、わかりやすい写真やイラスト、文章で丁寧に、楽しく解説されています。お勧めします。

タデ科/ギシギシ属/多年草/草丈50~100cm/開花5~8月
やや湿った道ばたや水辺、湿地などに生え、日本全国に分布する太い茎がたち上がり、細長い葉が互生する。緑色で小さい花を輪生させる。花は花弁がなく、6 片の萼からなる。名の由来は、子どもが茎を擦り合わせてギシギシと音を出して遊んだと言う説がある。
誕生花&花言葉:12月7日、朗らか

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ギシギシ

▼「ギシギシ」似た花に「スイバ」がある

スイバ(蓚、酸い葉)
Rumex acetosa


タデ科/ギシギシ属/多年草/草丈60~100cm/開花5~8月
北半球の温帯に分布、田畑の畦や道ばたなどに生える。茎は直立し、上部の葉は、茎を包むように付く、初夏から夏にかけて、赤みを帯びた花をつける。名の由来は、茎や葉を噛むとスッパいことから「酸い葉」の名が付けられた

すいば-1
すいば

きづた
(木蔦) kiduta

ウコギ科/キヅタ属/常緑蔓性木本/樹髙10~25m/開花10~12月
わが国の各地をはじめ、東アジアに広く分布。山野などに生え、字の通り茎から気根を出して木や岩をはい上がる。冬でも葉が枯れないので、別名、冬蔦(ふゆづた)とも言う。
誕生花&花言葉:9月10日、破綻のない結婚、1月21日、破綻のない結。

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キダチアロエ
 Aloe arborescens

ユリ(ツルボラン)科/アロエ属/多年草/開花12~ 3月
アフリカ大陸南部原産。アロエの種類は多く300 ~ 400 種もある。日本ではキダチアロエとアロエベラがよく知られている。日本ではアロエと言えばキダチアロエを指し、観賞用、薬用、食用として栽培されている。
誕生花&花言葉:12月20日、復活。

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きだちちょうせんあさがお
(木立朝鮮朝顔) Brugmansia

ナス科/キダチチョウセンアサガオ属/常緑低木/樹髙1~5m/開花6 ~9月
南アメリカ、ブラジルの南東部が原産。葉は大きな卵形。花はトランペット形で下向きに吊り下がり、ほのかな芳香がある。淡黄色から白に変わるもの、紅色がかるもの、白色、ピンクなど花色は多彩。全草に強い毒があり、取り扱いには十分に注意が必要。その毒の成分は、消化性かいよう、胃酸過多などの腹部疼痛や瞳孔を散大させる医薬品や、鎮痛薬、鎮座薬としての胃腸薬などの製薬原料として利用される。
誕生花&花言葉:10月23日、あなたを酔わせる

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きつねのまご
(狐の孫) Justicia procumbens

キツネノマゴ科/キツネノマゴ属/一年草/草丈30cm前後/開花8~10月
道端に生える小柄な雑草である。やや湿ったところを好む。花の時期は長く、夏頃から秋遅くまで咲き残っている。花の穂は苞が密集し、花はその間からポツポツと出て咲く。この花の穂がキツネのしっぽを連想させ、花が小さいので孫がついたのが名の由来。
誕生花&花言葉:2月13日、可憐美の極致。

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きつりふね
(黄釣舟) Impatiens noli-tangere

キツリフネ科/ツリフネソウ属/一年草/草丈48~80cm/開花6~9月
ユーラシア・北米大陸に広く分布。日本では北海道・本州・四国・九州の低山から山地にかけて分布。水辺などのやや湿った薄暗い場所に自生する。大きく奥行きのある花がたくさん咲くので、主にクマバチなど大型のハナバチ、ツリアブ類などが好んで集まる。ツリフネソウに似ていて、黄色い花をさかせるのが名由来。
絶滅危惧Ⅱ類(徳島県、愛媛県)、準絶滅危惧(東京都、鹿児島)
誕生花&花言葉:9月12日、私に触らないで。

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きばなこすもす
(黄花秋桜) Cosmos sulphureus

キク科/コスモス属/多年草/草丈30 ~100cm/ 開花6~10月
メキシコ原産。大正時代に渡来。花壇などに植えられているが、野生化したものが道端などで見られることがある。花はコスモスよりも小さく、花色はオレンジ色のほか黄色、赤もあり、葉の切れ込みはコスモスほど細くない。似ている花にに金鶏菊がある。
誕生花&花言葉:9月6日・6月17日、野生美 幼い恋心 

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きぶし
(木五倍子) Stachyurus praecox

キブシ科/キブシ属/落葉低木/樹髙3~5m/開花3〜5月
日本固有種。北海道、本州、四国、九州、小笠原に分布。葉が伸び始める前に、小さな黄色いぶどうの形の花をいっぱい咲かせる。果実にはタンニンが含まれ、ウルシ科の白膠木(ヌルデ)から作られる黒色染料の五倍子(ぶし)の代用になる事からこの名が付いた。

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ぎぼうし
(擬宝珠) Hosta

クサスギカズラ科/ギボウシ属/多年草/草丈30~120cm/開花6 ~9月
公園の花壇や庭の鉢植えなどで見かける。日本にはオオバギボウシなど20 種ほどが自生している。古くから栽培されていて、葉も観賞用として人気がある。斑入りのもの、大きくて青みを帯びたものなど品種も多い。若芽、若葉などは山菜として食される。名の由来は花の形が、橋の欄干の上にある玉ねぎ形をした擬宝珠に似ていることによる。
誕生花&花言葉:7月9日、静かな人。

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キャットテール
 Acalypha

トウダイグサ科/エノキグサ属/多年草/草丈20~30cm/開花5~9月
西インド諸島原産。トウダイグサ科の非耐寒性植物。花は、春から晩秋まで長期間楽しむことができる。名の由来、その形がネコの尾のように見えることから。別名アカリファは、イラクサの古代ギリシャ名のacalephe に由来する。
誕生花&花言葉:10月26日、とまどい

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きゅうり
(胡瓜) Cucumis sativus

ウリ科/キュウリ属/つる性1~2m/開花6~8月
北インド地方原産。日本には平安時代に渡来した。雌雄同株。花径3cmくらいの黄色い5弁花をつける。3000 年前から栽培されており、世界でもっとも生食されている。

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きゅうりくさ
(胡瓜草) Trigonotis peduncularis

ムラサキ科/キュウリグサ属/2年草/草丈20cm 前後/開花3~4月
道端や草地、石垣など身近な所でよく見られる小さな草で、葉をもむとキュウリの匂いがするのでこの名がついた。花はごく小さく、2 ~ 3mm。そばを通り過ぎても見落としてしまう。別名を胡瓜菜(きゅうりな)、田平子(たびらこ)とも言うが、春の七草の田平子とは違う花である。

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きょうちくとう
(夾竹桃) Nerium oleander var. indicum

キョウチクトウ科/キョウチクトウ属/常緑低木~小高木/開花6~9月
インド原産。インド北部の河原に生え、乾燥、洪水、猛暑、寒風に鍛えられた。江戸時代に中国経由で渡来。夏じゅう咲き続ける。大気汚染に強いので、道路沿いの並木や公園樹としてよく植えられる。名の由来は、葉が竹の葉のように細く似ていて、花が桃の花に似ているところから。
誕生花&花言葉:8月12日、危険な愛

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ぎょりゅうばい
(檉柳梅) Leptospermum scoparium

フトモモ科/ギョリュウバイ属/常緑低木/樹高30~200cm/開花2~5月
オセアニア、マレー半島原産。オーストラリア・ニュージーランドを中心に約40 種が分布。葉の姿がギョリュウ科の樹ギョリュウ(御柳)に似ていて、梅のような花を咲かせるのでギョリュウバイ(御柳梅)の名前がついた。別名ティーツリーはオーストラリアの移住者が葉をお茶の代用品として利用したことによる。また、針葉樹のネズに似ているのでネズモドキの別名もある。1月22日の誕生花 、花言葉:繊細な美しさ。

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せいようきらんそう
(西洋金瘡小草) Ajuga reptans

シソ科/キランソウ属/多年草/草丈20~ 30cm/開花4~5月
日本(本州、四国、九州)、朝鮮半島、中国に分布。岩の多い草地や道ばたなどいたるところに生える。和名は草むらに咲き広がる様子が、金襴(きらん)の織物の切れはしのように見えるとに由来する。別名、地獄の釜の蓋(じごくのかまのふた)は、病気を治して地獄の釜にふたをするということが名の由来。弘法草とも言い弘法大師が、薬になることを教えたことから、煎じた汁は風邪薬や高血圧の薬になると言われている。
誕生花&花言葉:4月26日、心やすまる家庭。

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きんかん
(金柑) Fortunella japonica

キンカン科/キンカン属/常緑低木/樹高1~2m/開花6~7月/結実11~12 月
中国の長江中流域原産。俳句では秋の季語になっている。1826 年に、中国の商船が遠州灘(静岡県沖)で遭難し、漂着して清水港に寄航した際に、助けられた船員が地元の人に砂糖漬けの金柑果実を贈りその種が育って日本で広まった。1月27日の誕生花 、花言葉:思い出。

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ヒペリクム・ヒドコート
(大輪金糸梅)
Hypericum patulum cv. Hidcote

オトギリソウ科/オトギリソウ属/半落葉低木/樹高1m程度/開花5~7月
中国原産の金糸梅の園芸品種。葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。葉の縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。金糸梅は垂れ下がって咲くの対し、ヒペリクム・ヒドコートは、ひとまわり大きい( 7 〜 8cm )の花を上向に咲かせる。花の後にできる実は熟すると下部が裂け、種子が散布される果実である。

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きんもくせい
(金木犀)
Osmanthus fragrans var. aurantiacus

モクセイ科/モクセイ属/常緑小高木/樹髙3~6m/開花:9〜10月
中国南部原産。江戸時代に渡来した。おもに庭木として人気があり、観賞用に植えられることが多い。秋に小さいオレンジ色の花を無数に咲かせ、芳香を放つ。雌雄異株であるが、日本ではなぜか雄株しか入っていないので結実しない。丈夫で育てやすく挿し木で簡単に増やすことが出来るが、開花までは5年ほどかかるようだ。
誕生花&花言葉:10月2日、謙虚

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