コンディションを整えるためには、「動く」のを基本にするのがいいらしい
長時間座っていると、身体に悪い、というのはよく聞く。
足や股関節に偏った重みが加わる事で、血管の流れが悪くなるし、猫背が続く事による背骨の歪みも酷くなる。
これらは言うまでもない事なので、自分もなるべく、座っている時間を短くし、立っている時間や動いている時間を多くするように努めている。
その一つとして、「電車では余裕のある時は座らずに行く」というのを長い間やっていたのだけれど、実はこれがあまり効果的でないことを、ついこの間、整体師さんに指摘されてしまった。
「立っている」というのは、一見すると二本の足で均等に負荷をかけながら直立しているように見えるが、余程気を使わないと、そこまでバランスのいい立ち方にはならないらしい。
むしろ、大部分の人は、無意識のうちに、左右どちらかに偏る立ち方をしているので、あまり長時間立つ時間が増えると、その偏りを自然な状態、と身体が記憶してしまう。
それが原因で、筋肉痛や、場合によっては骨盤の歪みに繋がる場合もあるとの事だった。
言われてみれば当然な話で、全身機械でもない限り、左右の足に50%ずつ、均等に負荷をかけながら立ち続けるなんて出来る訳がない。
例えば電車内で立っている場合も、周りにいる人にぶつからない為、急な揺れにも倒れない為に、人間は身体を、右に左に重心を移しながらバランスを取っている。
それが、両側に同じくらいの負荷になればいいが、実際には前後左右、どこか同じ方向に体重をかけてしまい続ける方が多いだろう。
ならどうすればいいのかと言うと、お奨めなのは「歩くこと」だそうだ。
歩いていると、人間は自然と、無理のないバランスを取るように動く。
運動不足の人にウォーキングが推奨されるのは、激しくなく始めやすいという以外にも、筋肉や骨格の歪みを直すのに最適だから、でもあるらしい。
もちろん、あまりに偏った歩き方を続けていては何の意味もないので、難しい場合は杖やポールを使いながら、正しい歩き方を指導してもらう。
この話を聞いて以来、先日の記事にも書いた「親指が最後に離れる歩き方」を意識している訳だが、改めて人間も「動物」なんだなと実感する。
動物は動いていないと、様々なものが循環していかない。
じっとしている動物もいるにはいるが、あれは人間から見た様子がそうであるだけで、彼らの中では、きちんと血液と栄養が行き渡る姿勢らしい。
動き続けると言っても、別にランニングを始めようとか、そういう厳しい話ではなく、座っている合間に、こまめに動く癖を付けるだけでも、身体を整える事になるのだと思う。
そんな訳で最近は、仕事の最中でも唐突に立ち上がって伸びをしたり、屈伸したりしている。
周囲からはたぶん怪しい奴と思われているだろうが、そのおかげか、以前ほど仕事で根を詰めた後に疲れがどっと襲ってくる、という事は無くなってきている。