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モノ作りの例 #5

ただのカーボンファイバーではありません

今では、高性能のロードバイク、クロスバイク等ではカーボンファイバー製のフレームとか、フォークでお馴染みとなっています。私は意外と早く見かけていました。時はまだ昭和。レース部品をFRPで作っている仲間がいて、同じ型で希望があればカーボンファイバーで貼っていました。当時、カーボンファイバー製で大きな部品を使っていたのは、多くがワークスか大手のレースショップでしょう。
時が経って随分普及しました。15年程前でしょうか、トライアルの草レースに行ったら、有名な選手がE(電動)トライアルのオートバイを持ち込んでいました。「乗ってみていいですよ」と言われたものの、電動には全く興味がないので辞退しました。そのホイールがドライカーボン製で、確か1本 110万円とか140万円と言っていたような…。確かに軽いけれど、プロでもないのにそんなには出せません。だいたい傷が付くでしょう。
私は溶接を見れば、アルミか、鉄かは分かります。近所のロードバイク専門ショップでは、「アルミかカーボンフレームが主流」なんだそう。安めの物の方が売れないのだそうです。「そうなんだ、趣味性が高いからだろう」と思いました。
話の中で、「オートバイも鉄フレームからアルミフレームに移行していた頃、鉄フレームの方が好きだった」と言いました。今は分かりませんが、アルミ溶接は力がかかっていないのに、急にクラックが入る事があったようです。そして、一度歪むと修正が効かない。
そうしたら、オーナーさん曰く、「ロードバイクで長距離を乗ると、アルミ・カーボンフレームだと硬くて突き上げ(振動)が来て、疲れが溜まる。鉄(クロモリ)フレームのほうが、歪むから疲れは溜まりにくい」と聞きました。そうそう、そうなんです。そして、「いい事聞いた。ならばバッチリ」とも思いました。
金属や素材の特性、それをどの位知っていて購入している人がいるのか?とも思いました。ショックアブソーバーのない自転車は、人体への振動の影響が大きいからです。
そしてタイヤを除電すると、転がり抵抗が減るだけではなくタイヤの偏摩耗も軽減される、いい事づくめです。

小さな部品なら自分でカーボンファイバーが貼れます

前置きが長くなりましたが、試験的に貼ったカーボンファイバーです。素材は世界最高のトレカ製。7PRのフルカーボン。それだけではありません。
強い、耐久性だけではなく、ある機能を見込んで試作しました。言ってみれば、機能性カーボンファイバーでしょうか。本来の性能にある機能も付けた感じです。
これを加工して、テストしてみてどうなるか。どちらの方が性能がいいのか、それとも合わせ技となるのかは、試してみないと分かりません。
カーボンファイバー自体は炭素だから電気を通します。でも樹脂は電気を通しません、つまり帯電します。
カーボンは軽量化や強度的には◎ですが、静電気的にはマイナスです。私は仕事がら微弱の電気が流せる樹脂を持っています。それを使って部品を試作しました。

これは一体、何でしょう?

これについては、また後で書きますが、もちろん静電気の除電に関係します。除電は効率を良くする事で、省エネルギーになる技術です。

お知らせ
本日、自働車製造に関わる様々な技術が掲載されている情報サイトに、マジ軽ナットシリーズの除電技術が掲載されました。当ブログを許可なく引用して除電効果のない市販品を「効果がある」と販売している輩がいますので、あえてサイト名は掲載しませんが、自働車の各部の徐電とその効果など、執筆の依頼を受け、自働車以外への応用まで約4,800字の記事です。


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