自動車開発の思い出(JET STREAM)
思い出のJET STREAM
ジェット ストリームというラジオ番組をご存じでしょうか?
今回はテストドライバー時代に聴いていた、長寿ラジオ番組について書きたいと思います。
私がJET STREAMを初めて聴いたのは、おそらく高校生の時。でもその時の記憶はありません。受験勉強は余りしていませんが、AMの深夜放送がメインでした。
当時はAMの深夜放送がとても面白く、いくつかの局の放送を聴いていました。大学生時代もそのような感じで、夜はAMがメインでした。
何年も前ですが、「JET STREAM」のCD版が発売され「あぁ、懐かしいなぁ」と思いました。
便利な世の中になったもので、最近動画サイトで聴いてみると、テストコースに出勤する時の映像が頭に浮かぶのです。
ブログを書くにあたり調べてみると、FM TOKYOの前身、FM東海で1967年から放送が始まったそうです。そして歴代のパーソナリティを引き継ぎ(現在は福山雅治氏)、現在も放送が続いています。凄いですね!
詳しく書いている方がいると思うので簡単に私の思いを、細かい事は省略します。
当時を知っている者からすれば、一番人気があるというか、何しろ初回から27年間も「機長」を務められた城 達也氏のイメージが強いのです。
ですから、最初の機長について触れてみようと思います。
スポンサーは日本航空(JAL)、パーソナリティを機長に見立て、海外に向かう夜間飛行のイメージでオープニングの名曲「ミスターロンリー」に「機長」のナレーションがかぶります。
改めて聴くと、今でも色褪せないナレーション、実に美しい日本語です。
それを書くのもおこがましいので、書くことはしません。
私も何度も搭乗した経験がありますが「夜間飛行」は独特の世界。それにマッチした声と間が、オープニングのミスターロンリーと相まって夜間飛行に誘います。
様々な音楽が流されますが、全てインストゥルメンタル。様々な楽団の演奏が流れ、目的地の外国の街の様子や旅行の一コマのナレーションも入ります。
当時はテレビや雑誌でしか知りえない海外旅行、とても憧れました。1980年にJAL パックという日本航空のパック旅行で、盛んにヨーロッパ旅行のテレビCMが流されました。
ヨーロッパ自体も授業で習うか本かテレビで知った知識しかなく、オーストラリアとオーストリアがごっちゃになっていました。(笑)
この番組が始まった1967年は、まだ日本円は固定相場制で1$=360円と決められていました。
観光での海外旅行も認められず、私の知り合いでは、某健康飲料会社の支店の副社長だったS君のお父さんしか海外経験はありませんでした。まだ沖縄は返還されておらず、行くのにパスポートが必要でした。
動画サイトでJET STREAMを聴き始めると、心がとてもリラックスします。これは年を重ねたせいもあるでしょう。そしてコメントを書いている方がたくさんいらっしゃいます。それを読んでみました。
多いのは受験勉強の時に聞き流しで聴いていた思い出。地方から都会に出て来て、寂しさの中で聴いた郷愁。当時の恋愛を思い出して懐かしむ書き込みもありますし、睡眠導入として聴いていた人も多い。分かります。
私の様に、仕事中に聴いていたというものは、意外と少ない。
書き込まれたコメントもその多くにその人の人生が刻まれ、心を打たれます。
そもそも人様のコメントは滅多に読まないのですが、プロの文章ではないのに感動するのです。
テストドライバー時代、夜中にテストコースまで車で向かうのですが、夜勤の勤務開始時間は0:30か0:45からだったと記憶しています。その途中にラジオを聴いていたのですが、松宮一彦氏のTBSラジオ「SURF & SNOW」か「JET STREAM」を聴きながら出勤していました。
今思うと、気分的に乗って行きたい時にはSURF & SNOW、疲労とストレスが溜まる週末に近づくか、心を整えたい時にはJET STREAMを聴いていたような気がします。
これから朝までに250kmを走るのか、700kmを走るのか、緊張が高まって行きます。とにかく走行テストは神経を使います、事故は絶対起こしてはならない。
市販で200万円で販売されている自動車でも、試作段階では桁が違います。事故を起こして、居心地が悪くなり退社した同僚もいます。中にはストレスでパニック障害になってしまった同僚もいました。
テストドライバーを辞めて長い時間が経ちましたが、JET STREAMを聴きながら、会社に向かう途中のコーナーの理想的なライン取りを考えてタックインを使いながら、時速何キロで曲がれるかに挑戦していた「あのワインディングロード」の場面が頭をよぎるのです。タイムマシンはないけれど、タイムワープは出来るのではないでしょうか。
その後、走行テストだけの現場を離れ、品質や走行のデータを取りながら、旗艦(会社として一番売りたい)となる自動車の品質改善要求を役員に報告するチームに抜擢され、米国やドイツに行き来する生活が始まりました。
憧れていたヨーロッパに、当たり前に滞在するようになったのです。
出張の準備をして空港に集合。不安と期待が紛れる中、旅客機に乗り込む。会社を背負うので機内でもスーツ着用。スチュワーデス(アテンダント)にも礼儀正しく対処していました。当たり前ですが。
当時の旅客機の主流はボーイング747、いわゆるジャンボジェットでした。
4発のエンジンに大きな機体、日本航空では尾翼に鶴のマークが描かれていました。現在は多くが2発になりましたが、あの風格というか、威厳があるというか、堂々とした機体は飛行機好きの私にはたまりません。
何かF14トムキャットから、軽量なF/A18 ホーネットに変遷していったのと同じように感じます。
余談ですが、昔は日本行きのJALのスチュワーデスが、到着が近づくと振袖に着替えてくれたのですが…。あれは長く海外に滞在した身からすれば、「おっ、黒髪に和服かぁ、もうすぐ日本だ」と高揚感が高まる素晴らしいサービスでした。是非、復活させて欲しい。
書き込みによると、JALの機内でもJET STREAMが聴けたようです。放送しているのだから当たり前なのですが、アンカレッジ経由でドイツ行きだと、19時間位搭乗しているのですから、聞いていたはずですが覚えていません。
初代機長の城達也氏は、ラジオのスタジオに入る際でも機長よろしくスーツ姿で、しかもスタジオの明かりを落としてイメージ作りを怠らなかった、という逸話があります。素晴らしいプロ根性です。
フライオフ(降板)された2か月後に亡くなられたそうですが、おそらくご本人はご自分の残されていた時間をご存じだったのではないでしょうか。自分の命をかけてでも乗客(聴取者)の事を思われていたのではないか、そう思えて仕方がありません。
この記事を読んで、特に昔のJET STREAMを聴いてみて欲しい、そう節に願います。
きっと、「日本語ってこんなに美しいんだ、日本に生まれて良かった」と思うはず。そして、数十年経ってまた聞いて欲しい。その頃私はいませんが、「昔、ブログか何かで誰かに薦められてJET STREAMを聴いたっけ。その意味がやっと分かった」となる事うけあいです。
おそらく多くの方は一人でお聞きになるのではないでしょうか。頭に描くイメージは違うからです。海外で過ごしたり、ラジオで聴いた時の状況は人によって違いますから、こっそりと自分だけの郷愁に浸るのも悪くないと思います。
語りの部分では、ドイツのレストランを思い出します。木漏れ日のテーブルで昼食からビール、片言のドイツ語で注文。ウエイトレスの脇の下が見えてびっくりした思い出等など。
出張を契機に、ドイツにのオートバイの姉妹クラブを訪問したり、ツーリングに行ったり。出張に行く度に会長が会いに来てくれました。結婚前の家内のヨーロッパ周遊でも会長は滞在させてくれて、面倒を見てくれた。お礼に新婚旅行でも彼の家に宿泊しました。
東日本大震災の直後、原発事故を知ると「家族で家に避難して来ないか」とまで連絡をくれたのです。
あれから随分経ちましたが、今でも連絡を取り合っています。
車でもオートバイでも除電チューニングは面白い。彼にもサンプルを送っています。ドイツ人でも変化は分かるのです。
そして、その経験はすでに人生の何分の一かを占めています。なぜそんなに続けられるのかというと、一つは単純に面白い。今までになかった技術だから、一流自動車・オートバイメーカーを驚かす事が出来るのです。
もう一つは、マジ軽ナットユーザーとファミリーの存在。ファミリーと勝手に呼んでいるのですが、マジ軽ナットシリーズを面白がり、楽しんで下さるヘビーユーザーをそう呼んでいます。この除電技術を知ると新しい仲間が出来る。今まで全く知り合えるはずのなかった人たちと友達になれるのです。写真は今年のホンダのエコラン用に高校に納品したマジ軽ナットシリーズの追加分。顧問の先生も「これは、○○に付けようと思うんです」と楽しそう。
この工業高校はエコランカーのカウルを作り直しています。どのような形になるのかはお楽しみですが、顧問の先生が除電スプレーを注文したという事は、カウルに使うつもりでしょうか。
静電気の除電はどこでもいいからやればいいというものではありません。
的確な箇所で適度に除電する。それが出来ないと、除電の効果は発揮出来ません。つまり、豊富なノウハウと知識が必要なのです。
現時点でエコランでは、マジ軽ナットでの除電チューニングをしている高校は3校に増えました。
10月3日にモビリティーリゾートもてぎで開催される本田宗一郎杯 Hondaエコマイレッジチャレンジでそのうちの一校がマジ軽ナットシリーズを展示します。
その高校はマジ軽ナットシリーズを授業に取り入れていて、日本で唯一除電を学べる神奈川県立平塚工科高等学校 社会部(部活)。
エコランでこの高校を見つけたら、顧問の先生方に質問してみて下さい。もう、すっかり除電マニアです。車もオートバイも各部除電チューニング済ですから、お詳しいです。きっと優しく答えてくれます。
マジ軽ナットはこちらから。各種決済がご利用可能です。
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