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チェルノブイリ日記 6 ~ 5号炉には色々な物が転がっている

自然のたくましさ

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 前回はこんな感じの落ちたら死にそうな穴のそばにあるハシゴを上ったり下りたりしました。変な角度でハシゴから落ちてしまったらこの穴に直行でそのまま地獄行きでしたが落ちることなく今こうして無事でいます。

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 ハシゴの上り下りでわりと体力を使っているのですが、休む間もなく散策は続きます。

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 屋上は広いのです。ちょっと待って下さいよ……。

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 ところで……。

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 ちょっとした屋上庭園? と思えるほど木がちゃんと育っていますね。建設途中で放棄されたチェルノブイリ原発5号炉で紅葉を眺める日が来るとはねー。生きていれば色んな経験をするのだなぁ。

※ この記事はトリップウォーカーに掲載していた「チェルノブイリ日記」を書き直したものです。有料の設定にしていますが、全て無料で読めます。読み終わって面白かったと思われましたら投げ銭として購入の手続きを行って下されば幸いです。

4号炉を覆い隠すカバー

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 向こうの方に建物と煙突と……何やら左側にアーチのようなものが見えます。ガイドが言うには建物は原発の1号炉から4号炉で、アーチのようなものは事故を起こした4号炉を覆い隠して放射性物質の漏洩を防ぐためのカバーなのだそうです。チェルノブイリを訪れた2013年10月当時は建設中でした。
 4号炉は事故直後から「石棺」と呼ばれるコンクリートの建造物で覆い隠してはいたのですが、老朽化のため新たなカバーが必要なのです。カバーは4号炉の真上で建設しているのではなく、少し離れた場所に建設してから、4号炉に向かってスライドさせるそうです。スライドさせてから、壁となる部分を作るのです。遠くから見てもその大きさがよく分かりますが、それをスライドさせるって結構な大仕事ですよね。
 このカバーも近くで取材することになります。

散策は続く

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 似たような景色ばかりで飽きたと言わないでね……。本当は映える写真を数枚載せて終わりにするもんなんでしょうけど、素人カメラマンですのでそんな写真は撮れませんし、貧乏性ですのでせっかく撮った写真はどんどん載せていきたいのよ!
 ちなみにこの5号炉の散策はチェルノブイリに3泊4日滞在したうちの1日目です。この連載が完結するまで何十回かかることやら……。よろしくお付き合い下さい。

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 んんんんん……写真の右下のあたり、水が張られているようですが、その中でクレーン? 見張り台? なんか分かりませんけど、鉄の何かが折れ曲がっていませんか?
 建設途中で放棄することになったからやけっぱちで曲げたの? 自然に曲がったの? どちらにせよちょっとあり得ないことじゃない。

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 大きな物ばかり見ているので不思議に思いますが、謎の小さな扉もあったりして。

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 入るの!?

 真っ暗で何があるのか分からずさすがに怖いので中の散策はやめました。

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 こちらは……何でしょう? ダブルハシゴ? 物を運搬するための何かかなぁ? 建築に明るい人ならパッと分かるんですかね。

ボスに挑む

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 広い屋上を歩き続けていますと何やら巨大な機械が眼前に現れました。ボス感……! と思ってしまうゲーム脳です。でけぇー、こんなん攻撃されたらひとたまりもないで。帰ろうや……。

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 ハシゴがあるのでもちろん進む! ですよねぇー。もう慣れました。

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 ボスの足元に来ました。やっぱこういうのはまず足元を攻撃するのがセオリーですよね。

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 しかしフィールドには穴が開いているから気を付けて!

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 足元を破壊して動きを止めたら……。

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 ハシゴを上ってコアの部分へ向かいましょう。

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 先っぽにはレアアイテムが隠されていますよ。

 とゲーム脳の妄想を堪能しました。

謎が多い

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 ところで見回しますと、ちょっと低い階の屋上みたいなところに……。

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 コンテナみたいな何かが無造作に置かれていたのですが何なのでしょう。作業員の物置き? こんな謎の角度で?

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 方向を変えますと……クレーンが建物に向かったままです。建設途中で放棄されたということを実感します。

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 手前には先程見ました折れた……クレーンですよねぇ。いくら四半世紀以上放置されていたからといって折れますかね、普通。まぁ普通の感覚が通用する世界ではないんでしょうけども。

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 足元には色々な物が落ちています。

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 目的を持って作られ、目的を持ってここに運ばれて来たのでしょうけど……。これは何なのだろう?

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 これは……右手にレバーがあるからスロットマシン、なわけないね。何でしょう? かたわらにモニターが付いていたら名作アドベンチャーゲーム「スナッチャー」に出て来たメタルギアに見えませんか? 無理?

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 蓋……的な物? 謎です。

戻ります

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 そろそろ戻りましょう。ハシゴというのは上るときは前を向いたまま上り始められるから良いのですが、下りるときは何もない空間に背中を向けて足を下ろさないといけないからものすごく怖いのですよ。ここは背かごがあるだけマシなんですが、いややっぱり怖いんですよ。

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 ここは手すり? があるから楽ですね。とはいえ崩れる危険もありますので慎重に下りましょう。

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