チェルノブイリ日記 18 ~ 死体は探さないけどおっさんたちのスタンド・バイ・ミー
線路を歩くと言えばやっぱり
前回のあらすじ。
原発事故により建設途中で放棄された冷却塔を出ました。
さて次はどこへ? 行程表もなく行き先を問う英語力もなく、無言で歩き始めます。
……線路!
日本で現役の線路をこうして歩こうものなら逮捕か死かどちらが先かという状況ですがここはチェルノブイリ、線路に沿って歩けばまず迷うことはありません。これは頼もしい道です。
線路を歩くなんて日本ではまず経験出来ないことですし、いやまぁ阪神・淡路大震災のときに歩いたことがあったようななかったような……忘れてしまいましたが、非日常感がありますのでちょっとテンションが上がってしまいます。
※ この記事はトリップウォーカーに掲載していた「チェルノブイリ日記」を書き直したものです。有料の設定にしていますが、全て無料で読めます。読み終わって面白かったと思われましたら投げ銭として購入の手続きを行って下されば幸いです。
写真を何枚も撮ってしまいます。
しかしこうして歩いていますと映画の「スタンド・バイ・ミー」を思い出しますね。死体を探しているわけではないのですが。
ガイド「はよ来い」の図。
振り向いてくれるだけマシです。朝鮮民主主義人民共和国、いわゆる北朝鮮へ行ったときもガイドと歩いてはいたのですが、私が写真を撮っていてもさっさと歩いて行ってしまうので走って追い掛けるということが何度もありました。誰だよ北朝鮮のガイドは監視役だなんて言ったの。観光客を置き去りにしかねないガイドとかあるん?
もうちょっと晴れていたら良かったね。
何やらピクニック気分になって来ました。そういう場所ではないのですけども。
不良グループの乗っていた……?
線路のそばに……えぇと、スクラップ過ぎて元々は何だったのかよく分からなくなってしまっている物がありました。
えーと、燃やした……のか? スクラップにされた後に錆びてこうなった? 鉄の塊みたいなのをここまでやるエネルギーって結構なものだと思いますけど、何なんですかね。
映画「スタンド・バイ・ミー」で線路を歩いていた少年たちとは対照的に自動車でビューンと走っていた不良グループがいたと思いますが、その自動車のなれの果てですかねぇ。
走れる自動車であれば乗りたいところですが、スクラップを相手にどうしようもありませんので線路に戻ります。
しかしこれいつまで歩けば良いのですか。まぁチェルノブイリのどこを見たいかにもよりますが、色々見たいと思うほど結構な距離を歩かないといけなくなりますので、行きたいのであれば長い距離を歩けるうちに行っておくことをオススメします。
おぉお、踏切……遮断機はありませんけど、人や自動車が横断していた場所だったのでしょうね。
私を無視して真っ先に写真を撮りに行くガイド。フリーダム。
ここから工事の車両が出入りしていたのかなぁ。
先程の冷却塔ですね。中に入ったときは気が付かなかったのですが、並んだ姿を見ますと大きさが全然違いますね。
わりと歩いたような気がしますがあんまし離れていないように見えますのは冷却塔が大き過ぎるからか……。
そう言えば若い頃に東京へ行ったとき、東京タワーが見えたので歩いて行けそうだなと思い向かったら全然辿り着かなくてえらい目を見たことがありました。巨大な物には惑わされてしまいます。
線路に戻りまーす。向こうに見えるのは橋……?
でもそちらへは行きません。線路から外れました。
先程から誰かと電話をしているイケメン。
ガイドと日常会話が出来るほどの英語力があれば気が紛れたのでしょうけどねー。イケメンが英語を話せるのかは最後まで分かりませんでした。
道、合ってる?
えーと、その道でホントに合ってます? いや、道とも言えんような状態ですが。
ここは……? 何でしょう。道ではないことは確かだと思うのですが。
何やら酒瓶らしき物が落ちていました。
よく見ますとベルギーのビール「ステラ・アルトワ」でした。誰が飲んだのだろう……。飲まなきゃやってらんないという気持ちだったのか、飲みながらピクニックという気分だったのか……。
立ち入り禁止区域でアルコールはNGと聞いていたように思いますが、まぁ何でもありですよね。
次の目的地に到着
おぉ、建物だ!
何の建物なのでしょう……?
植物に侵食されつつありますね。私は建物と植物は切り離したいタイプですので自分の家がこうなったら余裕で発狂すると思います。
出入口……何やら重そうな扉に見えますね。錆びてるからかな?
扉が少し開いています。ホラーゲームなら入るかどうか迷ってしまうところですが……いやゲームなら入るか。しかし現実だと?
答えを言いますと先程の建物には後で入ることになります。今は別の場所に向かうようです。
で、こちらは?
こちらの建物も扉は開いていますというか倒れています。
壁も開いている……。
何なら屋内だったところに植物が生えています。植物の生命力は恐ろしいね。
なんとなんとストリートビューでこの建物を見ることが出来ました。雰囲気は違いますがこの建物のはず……。夏だとこんなに草がぼうぼうなんですか。恐ろしい。行ったのが秋で良かった……。
というかね、私がチェルノブイリを訪れたのが2013年10月でこのストリートビューは2020年6月とのことなのですが
↑この植物が
↑こいつなの!? で、
↑こいつが
↑これなの!?
え、植物って約6年8ヶ月でこんな大きなんの? 植物に興味がありませんので感覚が全く分かりません。「知り合いの子供は成長が早い」みたいなもんですかね。
次回予告
左下の骨組みみたいなのは人が歩くところなの?
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