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チェルノブイリ日記 16 ~ さらに巨大な物が怖いという

さらに巨大な物へ向かう

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 大きな建造物……建てかけの冷却塔を後にして、前回の最初に見ましたもっと大きな冷却塔へ向かいます。

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 歩いていますと相変わらず何やらよく分からない何かが目に留まります。倒れて折れた長い鉄棒に見えますね。えーと、鯉のぼりを上げるポール……物干し竿……雨どい! 大喜利になりそうです。

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 謎の鉄棒のそばには柔らかそうな何かが這っていました。えーと、巨大化した蛇ですかね。分かりません。

※ この記事はトリップウォーカーに掲載していた「チェルノブイリ日記」を書き直したものです。有料の設定にしていますが、全て無料で読めます。読み終わって面白かったと思われましたら投げ銭として購入の手続きを行って下されば幸いです。

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 さて、改めまして!
「建てかけの冷却塔を後にして」と言いつつこちらも建てかけなんですが、先程の冷却塔のもうちょっと工事が進んだバージョンがです。
「冷却塔」で画像検索してみますと地面から空に向かってキュッと細くなってまた少し広がっていくのが一般的な形のようです。完成形はこの1.5から2倍ほどの高さになるはずだったのかも知れません。

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 上の方をズームで撮影してみます。足場と柵らしきものが見えますね。

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 足場と柵なんでしょうね。
 命綱は装着しますよねもちろん。柵に装着するのかな。足を踏み外してしまったら柵が体重に耐え切れず崩壊しそうと思うのは信用していなさ過ぎでしょうか。
 そして原発の5号炉と違って周りにクレーンがありませんので、作業員は資材を背負ってハシゴを上っていたのでしょうかね。いやさすがにそれはないか? いやしかし有り得そうとも思ってしまいます。日本の常識で考えてはいけない気がします。

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 ……またこれ!?
 前回もこのようなところを歩きましたが、ホントにここを歩いて行かなあかんの? 他に行き方ないん?

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 いやもう進みますけど進みますけど、真っ暗で穴だらけだった原発の5号炉よりマシですけど、なんか前回より足場に不安がありますね。

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 ぎゃーす!
 真ん中を歩くと踏み抜きそうというか既に踏み抜かれているところもありそうですがですが、だからって端っこでもええんか? 大丈夫なんか? 結構危なそうですけど。

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 アトラクションとしてここを歩いているとしか思えませんがまぁ無事に渡れたので良しとしましょう。

巨大な物に包まれる

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 冷却塔の中!
 本来であれば何の関係者でもない私が足を踏み入れられる場所ではないのです。こうして写真を撮れるのは良いこと……ではないのですよ。原発事故など起こらず、この冷却塔も完成されるのがあるべき姿だったのですから。

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 写真の左下にガイドが立っています。人間と冷却塔の高さを比較するため……というわけではないのですが、いやまぁこれだけだと冷却塔の高さはちょっと分かりませんよね。私も分かりません。

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 冷却塔の内部も前回訪れた方よりは工事が進んでいたようです。とはいえ、これが何なのか想像も付きませんが……。

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 やっぱりコンテナは置いてあるのですね。扉が開けっ放しになっています。ちょっと覗いてみましょうね。

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 長椅子……ですかねぇ? 坐り心地は良くなさそうですが。
 作業員の休憩所だったとして電灯は設置されていたのでしょうかね。なんとなくですが、なかったような気がします。

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 コンテナの中に入る度胸がありませんので外の散策に戻ります。
 何やら看板が落ちていました。何でしょう……。落下物に注意? 雷? 野ざらしだったにしては綺麗に見えますね。

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 何なのか想像も付かない物が置かれていました。考えたところで答えは分かりませんし、独り大喜利みたいになってしまいそうですね。

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 またまた使い道の分からない何かが……。カメラ?
 こちらは野ざらし感がありますね。先程の綺麗に見える物は近年の訪問者がどこかから持って来て置いて行ったのかも知れません。

 ほ、骨!? いや、木の枝かな?
 そこそこ大きな動物の骨としても何故この1本だけここに? 謎です。

声が返る場所

 原発の5号炉では写真を撮りまくっていたイケメンですがなんとなく手持ち無沙汰な様子です。ここは何度も訪れた場所なんでしょうかね。

 相変わらず自分の撮影に忙しいガイド。後で私にくれるために写真を撮っていたり……しませんよね。しませんでした。
 写真はええから、ちょっとかまってよ!

 私の視線を察したのかガイドが「山びこみたいに声が返って来るから大きな声を出してごらん」という旨のことを言いました。必死のヒアリングの結果、恐らくそう言ったのだろうと思いました。

 すき焼き食いてぇええええぇぇぇぇぇ!

 すき焼き食いてぇええええぇぇぇぇぇ!

 小さくてしかも低い私の声でもそれなりに返って来ました。うわぁ、面白いなこれ。もっとやろ! おっぱ……いや、やめとこ。
 大声を出して遊ぶ男2人、私とガイド。イケメンはどういう気持ちで見ていたのでしょう。

 しかし前回も思いましたがこれどうやって撮れば良いんや。ケチらずに広角レンズを買って持って来れば良かったか。真上を向いて撮るにしても三脚があればもうちょっと綺麗に撮れるのかな。
 いや実は三脚をスーツケースに入れて来てはいたんですが、初日の5号炉の足元の悪さと散策の慌しさ、そして何より背負えるケースに入れているとはいえ荷物になりハシゴの上り下りで邪魔になりますのでホテルに置いて来たんです。プロのカメラマンでしたらそれでも三脚を背負って来てじっくり撮影されるのでしょうね。
 ところで……。

上り下りはどうやって?

 壁に何やら黒くて短い線が見えますね。

 もしかしてですが、ハシゴ的な何かだったりします? 四半世紀以上の風雨で崩壊してはいますが、あの何かに手を掛け足を掛け上り下りしていたんだったりします?
 いや、内側に傾いている壁ですからさすがにそれはないか……ないやんね?

 まさかまさかと思い外側の写真を見直しましたら……

 外側にハシゴがあるやん! い、いやしかし、これ? 頑張って上ったところで足場に頭をぶつけそうですけど……どうすれば良いんですかね。足場に手を掛けて懸垂みたいにして上るとか……謎です。
 しかしこのハシゴは背かごが設置されていませんし、高さも20メートルくらいあるのかしら? こんなことを言ってはなんですけど、1人くらいは落ちて亡くなっていそうですよね……。

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