チェルノブイリ日記 20 ~ 謎の研究所を散策する
研究所の間取りが分からない
前回のあらすじ。
魚の研究を行っていたらしい建物に侵入しました。
前回はこれから2階に上がるような終わり方をしましたが1階の散策がもうちょっと続きます。
実は建物の間取りを全く覚えていませんでして、そして後から分かるように写真を撮っていませんでして、この写真が1階か2階かもうろ覚えなのですが……撮った写真の並びを見ると恐らく1階なのです。
破壊されず残っているソファに……ラケットが転がっています。
何の部屋なのでしょうね。リビング? 本当に研究所なのかという疑念がどうも拭えません。まぁそりゃ研究員だってソファに座りたいときもあるでしょうしラケットを振り回してリフレッシュしたいときもあるでしょうけど。
※ この記事はトリップウォーカーに掲載していた「チェルノブイリ日記」を書き直したものです。有料の設定にしていますが、全て無料で読めます。読み終わって面白かったと思われましたら投げ銭として購入の手続きを行って下されば幸いです。
これは……オーブンかなぁ? まぁそりゃ腹が減っては研究は出来ませんよね。
あれ、そういえば水道は? トイレは? あったかな?
薄い緑の廊下を進みます。壁が剥がれて不気味な雰囲気ですが、現役当時は可愛らしい雰囲気だったのでしょうね。
しかしますます研究所とは思えませんね。いやそりゃ研究所の壁が白くなきゃいけないなんてルールはないと思いますけども。
謎に電灯の傘が置いてあります。ケーブルは綺麗に束ねられています。なんなん……。
建物をそのまま放棄したのであればこんなことにはなりませんよね。わざわざこんなことをするって何の労力なん。
街中の家なら浮浪者が住み着かないようにということもあるのかも知れませんが、ここはなぁ……。
ところで突き当りの部屋は物置きでした。
私には用途の分からないガラクタにしか見えませんが、見る人が見たら「これは研究のときこう使う道具で……」となるんでしょうかね。
壁に何やら貼ってありますがもちろん全く分からず……。せめて英語ならもうちょっと想像が付くのかも知れませんが。想像って。
ようやく2階へ
さてようやく2階へ上がりますよ。
何となく不安な階段だなぁ……滑りそう、転びそう。こんな丸っこい雰囲気の階段ある?
窓が多くて開放感のある踊り場。素敵よ。ますます研究所とは思えませんが……。
2階が見えて来ました。半世紀以上前の役場とか会社とかの建物の2階ってこんな雰囲気がありますよね。
2階も汚いなぁ。まぁそりゃ綺麗な廃墟なんてそうそうないのでしょうけど。
何やらノートが落ちていますが……読めません!
雑誌? パンフレット?
掲載されている写真を見ますと2000年代のものなんですかねぇ。
WiFiの文字もありますし。さすがに原発事故が起きた1986年頃ではありませんよね。
2000年を過ぎたくらいまでは現役で使われていたのかな。それとも私のような訪問者が……わざわざこんな物を持って来て置いて行くか? さすがにそれはないか。
さて部屋へ入りましょう。おぉ、壁一面の窓……窓? 丈夫そうなガラスでんな。これはこれでオシャレな雰囲気なんでしょうけど。
まぁどのみち研究所には見えませんよね。
残留物は微妙にあるものの、現役当時の姿を想像することは出来ません。机を並べて研究に勤しんでいた部屋……なんですかねぇ?
本やらノートやら、白いパイプの……何でしょう?
あぁ、文字が読めたらねぇ。
また何やら落ちていました。この方はオリンピックのメダリストってなところなんでしょうかね。
モニタの写真も小さく載っていますが、1900年代はこんな薄いモニタはまずありませんでしたよね。やはり2000年以降も現役の建物だったのか……。
こちらは……
こちらは?
ノートパソコンのようですし画面もあるようですが、キーボードである部分が工具入れになっている……。ナニコレ?
本当にこういう物が存在するのか、冗談として作った画像なのか……何でしょう?
レコードらしきジャケットも落ちていました。まぁそりゃ研究員だって音楽を聴きたくもなりますよね。
別の部屋へ向かいまーす。
お部屋のパイプは何?
雨漏りか……。
ピンクの可愛らしい壁ですが、それだけに傷んで来たとき余計に薄気味悪く見えてしまいますね。
居間兼寝室感!
ソファベッドが置いてありますね。
相変わらずの手間暇かけて破壊された家具たち……。
ここでどんな人がどんな夜を過ごしていたのかなぁ。1人部屋だったんでしょうかね。ベッドは1台しか残っていないようですが。
窓に近付いてみますと……割れていました。
進みます。壁がまたまた酷いことになっていますね。不気味……。
ところで窓の周りにある白いパイプは何なのでしょうね。2階の他の部屋にもありました。
電気、ガス、水道……? 水道はさすがにないか……? 暖房器具? うーん?
ちょっと調べてみましたらなんとなんと暖房器具で、お湯が通っているようです。暖房器具は当たっていたけどまさか水道だとは。
ブログ「おもロシア日記」さんによると、国が発電所でお湯を作り各家庭のこのパイプにお湯が流れて来るのだそうです。ちょっと驚き過ぎる方法。まず考え付きませんし、考えてもやろうとは思いませんよね。
それは効率的なのか? 経済的なのか? 全く分かりません。
進みます。なんというかなんというか、もう見慣れた雰囲気ですね。
チェルノブイリ名物、座面のない椅子です。こういうのって蹴り一発で外れたりするんですかねぇ? そうだとして、何でわざわざ?
この疑問は冗談抜きで滞在中ずっと付きまとうことになります。そして解決はしません。
部屋に入りますと、そこは椅子の墓場でした。
あれ、座面が残っている椅子もあるぞ! 途中で力尽きたのかな。
しかし椅子もまた研究所らしくないデザインばかりですよね。
窓の向こうは葉が色付いて綺麗です。人が住めなくなっても時間は進み続けるのですよね。
ところで窓の左側は何なのでしょうね。窓用エアコン?
謎の部屋
最後に、恐らく2階だと思うのですがいまいち記憶のない部屋の写真を。部屋の中に入って撮った写真がありませんので施錠されていたのでしょうけど、いやまぁ入ろうと思えば入れそうですけど割れたガラスが怖いのでやめたのでしょうけど。
この椅子は……? 劇場みたいな、皆が舞台に向かって並んで座る場所にある椅子ではない?
研究に使用した器具や研究成果は持ち出されているとしても、ちょっと研究所感がなさ過ぎる建物でした。あ、いや、魚が置き去りでしたよね。
元々は違う用途で使われていた建物で、原発事故の後に研究所として使用されていたのかも知れませんね。
まぁそうだとしてもじゃあ原発事故の前は何やったんかというのは想像が付きませんけども。
次回予告
動物実験が行われていたらしい建物を歩きますよ。
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