自己啓発本を読んでみた

以前書いた方法で紹介した本を読んだよ

前回私は自己啓発本を読むことでポジティブになろう!という記事を書き、そこで一つの読書術を紹介した。

非常に単純方法で、本とメモを用意してメモを取りつつ本を読むというものだ。詳しくはこちらのNoteをご覧あれ。

さて、そこで読書術の一例として一つの本を紹介した。
『「先延ばしグセ」が治る21の方法』という本。

まあはっきり言ってよくある本だ。前回のNoteでもこんなことを書いてる。

色んな人のあるあるとなっている悪い習慣を挙げて、その解決策、自身はどのように対処したか方法を挙げていく感じの内容だ。
多分世の中には数えきれない程存在する系の本だと思う。

自己啓発本を利用してポジティブになろう!!!!- 三連符P

そして、それは実際のところ事実だ。

ただ、誤解の無いよう言っておくがそれが悪いわけではない。問題は適当なことを書いている一部の本側でもあるし、書いていることを見ただけでやった気になる私たちの側でもある。

第一自己啓発本がえてしてそうだからと言って、それだけで中身を見る前にこの本が悪いと決めつけることはできない。

表紙詐欺してたりする様な悪質な物を除けば本は中身をきちんと知らなければ批評、レビューする資格はない。ということで、前回紹介した読書術で紹介した本を読んでみた。

率直に感想を書いていこうと思う。

結局5000文字近くになってしまった。

ちなみに読書術について補足すると、少なくとも1時間に本を読みつつ1200文字以上書いている様な感じなのでタッチタイピング前提かもしれない。これを紙に書くとなると割と内容を精査して書く事柄を厳選したとしても、倍は時間がかかりそうな気がする。

前回冗談で見せたE-typingのスコアが冗談抜きで300程度は欲しい。寿司打なら高級コースで得になる位かなぁ。

要約

この本は短めとはいえそこそこの文量……大体約7万5千字程度……があるが、言いたいことはこれだけ。

  • 先延ばしする理由を分析しろ! 分析して原因を取り除け!

これをどんどん場合分けしていくのがこの本だ。


分析して、原因を特定したならそれをさらに分析しろ! 

この本の内容は8割方これだ。1に分析、2に分析、34に分析……本当に分析ばかり。ただ、言ってることは割と筋が通っている。

例えば先延ばしにする典型的な原因は、失敗の恐怖だろう。重要な物事であるばっかりに、もし失敗してしまったら酷いことになってしまうのではないだろうか……。そんな不安から来る先延ばしだ。

しかし、原因さえわかってしまえば簡単。恐怖というのは「正体不明」だからこそ恐怖なのだ。原因不明の風邪は恐ろしいが、医者に診断されて薬を渡された後のインフルエンザはしんどさはともかく恐怖は消えているはずだ。つまるところ、恐怖の原因を特定、分析してカルテを作るわけだ

ということで、その恐怖を分析していく。失敗したら酷いことになる。それじゃあその酷いことって? 考えてみれば最悪の事態を想定しても大抵は何とかなるはずだ。

こんな風に、先延ばしにする理由を分析して、それに対して都度対策を考えていく、というのがこの本の本質だろう。

ちなみに21の方法というのはこの恐怖とかに対する処方箋的な内容がほとんどである。


面倒だったりするならとりあえず10分やってみよう! 娯楽を遠ざけて選択肢を狭めよう!

これも解決策の一つとして主に恐怖以外のものぐさとか課題が多かったりする場合に挙げられている。実際、大抵の物事は開始するのに大きな精神力を要するが、一度初めてしまえば消費する精神力は意外なほど小さかったりする。

そこで選択肢をなくして、とりあえず始められる状況にすることが解決策として挙げられている。

例えばスマホなどを触ってしまうなら別の場所に置くとか、PCでSNSをついつい見てしまうならブラウザを閉じたりブックマークを消すことでそこへのアクセスを減らすとか、逆に寝室にPCを置いて起きてからすぐに作業しやすいような環境を整えるとか。

始めてしまえば案外何とかなる。


習慣化しよう!

これは、単純作業やつまらないこと、努力が面倒という場合に上げられている。正直これもありきたりな話ではあるが、単純作業とかつまらないことについては習慣化して日常に取り入れるのが結局最適解らしい。

そこまで特筆すべきことはない。


失敗を恐れない、先延ばしして失敗しても責めない

これも重要なことだろう。

Know your memeより

こんな画像がある。「誰もお前を愛さない」で有名な画像だ。

材料:海苔、スモークサーモン、スシ飯、醤油
はじめに、海苔でスシ飯とサーモンをやさしく巻いて…
ちくしょう!だいなしにしやがった!お前はいつもそうだ。
このスシはお前の人生そのものだ。お前はいつも失敗ばかりだ。
お前はいろんなことに手を付けるが、ひとつだってやり遂げられない。
誰もお前を愛さない。

つまりこうなってはいけないってことである。

失敗してふさぎ込んでしまうと、結局物事に対する積極性が消えてしまい、またこのような失敗をしてしまうかもしれない……と先延ばしグセがついてしまう。そんなことをするのははっきり言って時間の無駄だ。

そうならないためにも、自分自身を許してなぜそうなったか、なぜ失敗してしまったのかということを冷静に分析することが求められる。

俺はできないんだ、しようもない人間なんだ……と考える前に、まずは何で俺はこういう行動をしたのか? ということを、客観的に見つめた方がいい、という理屈である。

ちなみにこういう客観的に物事を分析するにあたっておススメの方法がある。ChatGPTなどのAIに聞くことだ。

自分自身の行動を書いて、それについて客観的に分析してくださいと聞けば割と詳細に分析してくれる。メタ認知能力云々的なので紹介されてた気がするが、メタなんたらとか小難しく考える必要はない。普通に客観視の助けになる。それだけ理解しておけば十分。

何かしらで悩んでいて、自分の行動について理解できない場合はいっそのこと対話型AIに聴いてみるのも一つの手段だろう。


案外自分には刺さった

よくある自己啓発本、というのは変わらないが、意外と私には刺さった。

そもそも自己啓発本を馬鹿にする、というのはどういう場合かというと、自己啓発本を読んでも意味がない状態だからというのがあると思う。

カルト宗教だって正常な精神ならネタにしたり馬鹿にする人が大半だろうが、家族が不治の病で苦しんでいたり精神的に病んでいる状況、10時間くらい延々拘束された状態なら首を振ってしまう人もいるだろう。

いや、自己啓発本はカルト宗教とは違うが、つまるところ現状に満足している人にとっては自己啓発本というのは単なる時間の無駄なのだ。

その点、私は現状に不満を抱いているのでなんだかんだ先延ばしグセについての本が琴線に触れた。実際自分を責めることも多々あったし、それこそ「誰もお前を愛さない」という状況もなくはなかった。また、私はここ数年かなりの受け身体質で自分から行動を起こすことに対する恐怖を感じてしまっているが、そこら辺にも結構なるほどと思った点はあった。

その為、現状に不満を抱いていたり、自己嫌悪の節がある人には刺さるかもしれない。はっきり言って75000字といった時点で察している人もいるかもしれないが、内容はそこまで濃いわけでもない。ただ、そういう心が正常でない人にとっては悪くない処方箋になる内容かも知れない。


終わりに

正直自己啓発本なんて必要ない状態が一番健全だ。
馬鹿にする位が丁度いい。

心の底から私はそう思っている。しかし、それはあくまで心が十全な場合の話。心は体の調子と同じように落ち込むことがあれば、調子良いこともある。

気分が落ち込んでいたり、人生が上手くいっていない時にふと読んでみると、しょうもないと馬鹿にしていた自己啓発本も案外刺さる内容になっているかもしれない。

そんな感じ。それでは。

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