生きるために死を見る その1

 自分の文章なんて、便所の落書きなんだよね。落書きに価値はないけど、何か引っかかるものがある。骨董市で見つけるお宝みたいな感じで。

 死ぬって思ってて、死なないのに、なんで明日もあるって思うと死ぬんだろう。それが不思議なんだよね。死ぬって思ったこと多少はあるけど、死ななかった。いや、死ぬって思ったから生きたいって思ったんよ。

 何で人は明日が来るって想うんだろう。来週のライブが楽しみとか、1か月後のクリスマスまでに彼女作ろうとか、なんでそんな楽しみに思うんだろう。明日って別に来ないかもしれないのに。

 確かに俺だって先の予定は楽しみにする人だよ。でも1時間後車に轢かれるかもしれないのに、心臓発作で倒れるかもしれないのに、明日は来ないかもしれないのに何でそんなことを思うんだろう。

 ここまで書いて、明日が来ることの方が当たり前なのかって気づいた。けどどうも納得がいかない。明日が来るっておもって倒れて死んだやついるし、明日が来るって保証どこにもないじゃん。

 一夜が明けて、多少残ってたチャミスルに口を付ける。昼から酒なんて狂ってるよね。誰から飲むならまだしも。真面目だったのに。いやまだ真面目だから飲んじゃうのか。

 幻想に浸ってないで現実を見ろって人は言う。現実逃避してても進まないなら確かに現実を直視した方がいいのかもしれない。でも現実見て何が変わったんだろう。その人の何が変わったんだろう。

 現実を直視するって現実に甘んじるってことじゃないだろって言いたくなる。現実に甘んじて定位置にいようとする。

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まち巡礼

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