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次はどこへ行こうか?〜新しい旅の始まりの話

世界的な外出自粛要請(あるいは外出禁止措置)により、今まで当たり前に過ごしてきた日常が短期間のうちに「懐かしいもの」になっていく不思議な感覚を味わっている。

長いようで短い人生の中で、こうしたパラダイムシフトを何回経験するのだろうか。私たちは東日本大震災を経験してまだ10年も経っていないのに。

朝起きて(好むと好まざるとに関わらず)会社へ行き、仕事をして心身を磨耗したり充実感を感じたりして帰路につき、愛する人と食卓を囲んで1日を終える日常。
スケジュール帳を買ったら真っ先に旅の予定を書き込む。ある程度仕事に目処をつけてGWや年末は旅に出て非日常を味わう。日本の外から自分の日常を振り返り、成長や衰え、課題を見つめ直し、次の目標を決めてまた日常の中に帰っていく。

旅は生活の中の「句読点」のような存在だった。

それが今はこの平時とは違うふわふわした日常と地続きになり、まるで毎日が初めて訪れる土地でひとりホテルの部屋にいるときのような孤独の深さ、寂しさと胸騒ぎを感じる。

キリンジ 「千年紀末に降る雪は」

次に行く先はどこだろうか。次はどこに行こうか。いや、今が旅の途中でこれからどこに帰るのだろうか。今までと同じ場所にはもう戻れないような気もするし、目の前に分かれ道が突然現れるのかもしれない。

旅の持ち物は、
①パスポート
②搭乗券
③お金
④健康な心身
⑤(時々)ビザ
ただそれだけ。

人生を旅と置き換えれば、
①パスポート=今までの枠から飛び出す勇気
②搭乗券=自分で行き先を選択すること
③お金=お金と交換できるスキルや経験、知識、時間、人脈、知恵や工夫、お金そのものも含む
④健康な心身=今起きている全てを楽しむ心と体
⑤ビザ=資格や認定(医師や士業など免許が必要な職業もある)

新しい土地で暮らしていく覚悟さえあれば、新しい環境で一歩踏み出す勇気さえあれば、あるいは力を抜いて流されてみれば、その先に案外楽しい日常が待っているのかもしれない。

さあ、深呼吸していきましょう。


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