【救急疾患を知ろう】 窒息(ちっそく)
また見に来てくれてありがとうございます!
初めての人は、はじめまして!
救急医のかたかたです🚑
日々活用できる、知ってて自慢できる救急の知識を提供しています👊🏻
今回は窒息(ちっそく)です。
窒息はいつでも起こりうるとても怖いものです。
もし起こった時に、焦りながらも重要な対応ができるように、説明していきましょう。
それでは参ります。
結論
チョークサインが窒息のサイン、だけど目立たないこともある👀
窒息を疑ったら、意識がある場合はまず背部叩打法or腹部・胸部突き上げ法を行う!
意識がなかったらすぐに心臓マッサージを🚑
窒息の概要
窒息とは
窒息はなんとなくわかるけど、言葉で説明となるとどうです?
窒息とは
”主に異物により空気の通り道である気道が閉じ込められ、呼吸ができなくなる状態”
を指します。
15歳までの子どもと65歳以上の大人に多くみられ、日本では大人の方が多いです。(世界的には15歳以下の子どもの窒息事故が80%を占めるみたいです。)
男女比は男性(男児)のほうが少しだけ多いようです。
大人と子どもでは窒息物の原因や症状の出方が少々異なります。
それぞれにみていきましょう。
大人の窒息 原因や症状
原因は多岐に渡り、食物や入れ歯などの食物以外でも多く起こります。
特に餅が有名な原因で、正月に餅を食べる習慣は救急医として懸念材料です👊🏻
毎年必ず餅窒息による心肺停止患者が運ばれてきます。
窒息のリスクとしては飲み込む機能の低下(嚥下障害)やアルコールなどによる中毒症状の嘔吐によるものなどが挙げられます。
アルコール中毒で吐く理由や、対処方法については以下ご参考ください。
症状としては、咳が出る、ヒューヒュー音がなる呼吸をしている(喘鳴)が挙げられます。
特徴的な見た目としてはチョークサインといって、のどをつかむような動作を見せます。タイトルのイラストある男の人がまさにチョークサインです。
また、チアノーゼといって皮膚が青紫になることもみられます。
不完全な窒息の場合、つまり完全ではないが気道を塞いでいるときはこもった声や喉の詰まったような感覚がでます。
子どもの窒息 原因や症状
原因は食物が多く、有名なものはピーナッツなどのナッツ類、食べかすなどです。
子育ての経験がある人は安易に想像がつくと思います。
対策として細かくちぎったりしますが、子どもはたくさん詰め込むので、小さい子どもの食事の際はかならず監視しておきましょう。おじいちゃんおばあちゃんに預ける時は周知しておいた方が良いと思います。
おもちゃの一部なども原因にあります。
(細かいパーツのあるおもちゃやプラモデルは管理に注意しましょう!)
子どもの場合、症状が大人に比べて分かりずらいか、無音のことが多いです。
チョークサインを示す年齢であれば大人と同様の症状が出ますが、幼児以下は嗚咽をするような仕草などにとどまり、声も出ず、大人と違い動作で知らせることもできないことが想定されます。
そういった意味で無音に症状が進行する可能性が考えられます。
窒息の時の対応
窒息した時はすぐに対応をしないといけないのですが、2つの状況によって対応が異なります。
それは意識がある時とない時です。
意識ない時というのは主に、声をかけてもうなづきなどの反応がなく、苦しむような動作がなくなり動かなくなったものと思ってください。
また、意識がある時でも完全な閉塞と不完全な閉塞とで区別しましょう!
声が出るかどうかです。
いずれの場合も最初から救急車を呼ばれても問題ありません。
意識がある時
なんとか気道を詰まらせたものを取り除こうとしましょう!
方法は2つあります。
背部叩打法
肩甲骨と肩甲骨との間を手の付け根で叩きます。
力強く叩かないと効果はありません。腹部(胸部)突き上げ方
片手で握りこぶしを作り、相手の臍のすぐ上に置きます。 もう一方の手で拳をつかみ、内側と上に同時に押します。
百聞は一見にしかず。
以下に東京消防庁が出しているとても素晴らしい動画があります。
少なくとも一回は見て、いつでも思い出せるようにブックマークやお気に入りにしておくことを強くお勧めします!
小児の場合、見えてもいないのに、口の中に指を突っ込んで掻きむしろうとする人がいますが、逆効果になる可能性があります。
また同様に、不完全な窒息の場合は、上記の方法は完全な窒息を引き起こしてしまう可能性があるため注意して下さい。
意識がない時
喉を詰まらせて、苦しそうにしていたけど急に静かになって反応がない、そういった状態を示します。
これは心肺停止の状態と同じと思ってください。
つまり、対応は心臓マッサージです。
また、救急車を呼んでください。
この状態でも頑張って異物を取ろうと頑張る人もいるかもしれませんが、全く効果はありません。覚えておいてください!非常に重要な話です。
最後まで閲覧いただきありがとうございます。
まさに救急!って感じの内容ではないでしょうか。
いつでも対応を思い出せるように、メモやブックマーク、スクショをしておくことをおすすめします👊🏻
それではお疲れ様でした!
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