#03|まったく新しいコンセプト。「躍動感」をカタチにした桐下駄
体感してこそ、腑に落ちることがある。工人への取材で「桐の木には粘りがあるんです」とよく耳にする言葉にピンときていなかったものだが、佐原さんの作った『カラコロ』を履き、歩いてみて雷にうたれたように合点がいった。〝弾性〟のことだったのだ。
会津南西部の只見川沿いに多く見られる薄紫の花が初夏の風情をみせる桐。白金の艶やかな板目もうるわしく、婚礼箪笥や文化財を収める箱など、古くから大切な品を守る保管箱に用いられてきた、密閉性と調湿機能を持つ優れた木材。その軽さから下駄としても広く利