異世界トレイン【詩の練習帳 42】

車両の真ん中で
揺られてる

座席には
うつむく人だらけ

みんな異世界に
アクセスしてる

身体はこの世に
在るけれど
精神こころはまるで
向こう側だ

紙の本を読んでる人など
誰ひとりとして居ない

きっと
ぼくも異世界に
いるのかもしれない

この電車には
乗らない方が
よかったかもしれない

たくさんの肉の塊が
小さい画面に
ケーブルをつけて
情報を抜き取るだけの
異世界だ

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