夜間飛行の準備【詩の練習帳 33】

煌々と点る
蛍光灯の下

エアコンの秋風が
そよぐ涼しい部屋で

夜が来るのを
待っている

スクリーンに
映し出された
月のかたちは
どんなだろう

月が吹く風が
金木犀の香りなら
なおさらいいのだけど

陽の光を避けて
木造の城のなかで
あることないこと
妄想してる

妄想が過ぎて
白い壁に三日月を描いて
金木犀の香水を
ふりかけた

さぁ、夜だ
そろそろ準備をしようか

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