ワタヌキの父

バコン！
バコン！！

その後も
ぬいぐるみ巨人の
電波塔巨人への
拳撃は続いた
恐らくなかは
綿であろう
巨体のどこに
そんな力があるのか
皆はいささか疑問だったが
電波塔巨人は
徐々に門の反対側
ドミニスリヤのラボの方へと
追いやられていった

す、すごい…！
彼も魔法使いなの…？

雑草の髪の少年は
相棒のアイウェオに尋ねた

分からない…
けれども、
彼はやはり
ぬいぐるみになっているようだ
だから…

だから…？

もう人間には
戻れないだろう…

そんな…！

アイウェオの言葉に
少年は衝撃を受けた

一方のミナミは
巨大樹の制御に
苦心していたが
ぬいぐるみ巨人が
殴り飛ばした先の建物が
破壊されないよう
巨大樹で防御していた

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◆ 戦利品 ─【巨大樹のリング】