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絶対に金持ちになれない教育

こんにちは。

 学生時代にお金について考えさせられた本がありました。

 今日は、このロバート・キヨサキ『金持ち父さん 貧乏父さん(改訂版)』を改めて読んで、ハッと気づいたことをお話したいと思います。

 学校で教えるのは学問的知識、専門的な技術だけで「お金に関する実際的な技術」は教えない(11頁)

 職業は基本的に「従業員、専門家ーーー(大きな壁)ーーー経営者、投資家」の4つに分かれています。大学では、従業員、専門家(医者や弁護士など)になる方法を教えていますが、それだけでは決してお金持ちになれません。お金持ちになるためには、自分でお金の勉強をして経営者、投資家にならなければならないというのです。

 朝起きて、仕事に行き、請求書を支払う、また朝起きて、仕事に行き、請求書を支払う・・・この繰り返しだ。そのあとの彼らの人生はずっと恐怖と欲望という2つの感情に走らされ続ける。そういう人はたとえお金を多くもらえるようになっても、支出が増えるだけでパターンそのものは決して変わらない。これが私が「ラットレース」と呼んでいるものだ(53頁)

 つまり、いくらお金があったとしても、それに比例して「大きな家が欲しい、高級車がほしい」といった欲も大きくなっていって、働いても働いてもお金が貯まらない状態がずっ~と続いていくのです。しかも本人は「仕事を精一杯頑張ることは、なんて素晴らしいんだ~~!」と信じ込まされているので、外から見ていると「おい!全然前に進んでないぞ!!早く、気づけ!!!」となるのです。

 20年ぶりに、これにはグサッときましたね。たしかに、お金の本質については大学では教えてきませんでした。また、良い教育を受けて公務員として学校で教師をしている貧乏父さんが、息子に語っている言葉もボディブローのように効いてきます。

 一生懸命勉強しろ、そうすればいい会社に入れるから。(13頁)
 いい大学を卒業して、いい仕事につき、できるだけ多くのお金を稼ぐために働くように。弁護士や会計士などの専門的な職業につくか、MBA(経営学修士)をとるために大学院に進め。(15頁)
 息子よ、おまえには一生懸命勉強して、いい成績をとって、大会社で安定した仕事を見つけられるようにしてほしい。給料以外に福利厚生の充実した会社を選ぶのも忘れないようにな。(43頁)

 やっちゃってましたね。大学では「法学部には、公務員コースと企業法コースがあるんや。法律を勉強すると公務員試験には有利や!宅建や行政書士など法律系の資格を取ると給料が上がるぞ!」、「公務員合格者○○名、上場企業に就職○○名、資格試験合格者○○名!うちの大学の実績はすごいぞ~!!」ってな感じで、これが正しいことだと信じ込んできました。

 これについては、中卒の金持ち父さんが次のように述べています。

 いいかい、学校はとても大事だ。社会に貢献できる人間になるための技術や職業を身につけるためにきみたちは学校に行く。どんな社会にも教師や医師、技術者、芸術家、プロの調理人、実業家、警察官、消防士、兵士など専門的な知識と技術を身につけた人が必要だ。学校は社会や文化を豊かにするために、こういった職業につく人たちを育てる。だが、残念ながら、たいていの人は学校を卒業することがゴールになってしまい、それがスタートになっていない(62頁)。

なるほど。たしかに、ゴールの設定が間違っていたかもしれない。

 きみのお父さんは高い給料のもらえる仕事につけるようにと、学校に通いすばらしい教育を受けた。で、その通りにいい職についた。それでもお金に困っている。なぜかというと、学校でお金について習わなかったからだ。それに一番困ったことは、お金のために働くのが正しいと信じていることだ(44頁)

 いい職に就けばすべてがハッピーだみたいな教育は、大学の実績としては良いかもしれませんが、学生本人のためになっていたかというとそうではなかったかもしれません。

 お金がどのように動くかを理解し、お金のために働くのではなく、お金を自分のために働かせるにはどうしたらよいかを学べ(15頁)

 お金を稼ぐために働く、少しでも給料が高い所で働くというマインドだけでは不十分で、稼いだお金を資産に変えるためにどうすればよいかを考えることが重要だというのです。その際に金持ち父さんは、金持ちになるためには法律についての知識が重要だとも述べています。

会計や会社に関する法律、国や自治体の法律に精通していること(148頁)

 経営者や投資家が合法的にゲームをするためには、法律の知識が必須だからという理由です。

 このように考えると、大学(法学部)での教育は、安定した職に就くための訓練所にとどまっているだけでは不十分で、その先を見通して「お金を働かせるためにはどうすればよいか」を常に学べる環境を整えることが必要だと感じました。

 いやあ、20年たっても、気づきを与えてくれる本は、ほんとうに素晴らしいですよね。このような本を私も書けるようになりたいと考え、良いところをマネしまくっている毎日です。

 では、また。

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