料理への情熱

前から思ってはいたのだが。おそらく、息子は料理への情熱を、平均よりも持っていると思われる。

「この子全然食べないわ、困ったわ」という悩みは無かった(もちろん好き嫌いはある)ので、食べることも好きな方なのだと思う。しかし親の私から見て突出しているなと思うのは、作る側に関してである。

言葉が出てくるようになった2歳くらいの時から、食べ物の名前は好きだった。言葉を覚える時には身近な物から覚えていくし、食べ物の絵や実物を見ながら「にんじん」「玉ねぎ」等々覚えていくのは一般的なことだ。

しかし息子はスーパーに行けばいちいち野菜や果物名を「これは?」「これは?」と聞いてくるし、「○○買おう」とカゴに野菜を入れてくる。私が子どもの頃は野菜なんてそんなに興味が無かったし、カゴに入れるのはお菓子ばかりだった。どうもこの子、食べ物や料理が好きっぽいな、と思い、最初に買い与えた図鑑は「食べもの」だったりする。

その後もテレビで大人向け料理番組をやっていれば普通に見るし、テレビで駅弁に関してやっていれば、駅弁関係をあれこれ見たがる。きゅうりの飾り切りにも興味を持ち、自分で「じゃばらぎり!」と言いながら切っていたりする(一応切り込みが繋がっているが、かなり間隔の開いたものなので蛇とは言えない。が、まぁ3、4歳ならこんなものだと思う)。私が料理を作っていたら、材料を切る様やフライパンの中を覗いて来ようとする。

「絵本読んでー」と言いつつ持ってきたのが料理本ということもある。とりあえず、材料を読み上げて、作り方を読んで一緒に作るマネをしてみたりするがそれは絵本じゃない。折り紙も息子の中では「折るもの」というより「切り貼りするもの」になっていて、サンドイッチやのりを巻いた卵焼き等を作ってくれる。

最近は更に本格的になってきており。おままごとで料理を作る時にも、「つけこみます」「ながしこみます」等々の言葉が出てくるようになった。お風呂のお湯で料理を作るマネをしてくれるが、その時も容器ごとに入っている材料や調味料が違うらしく、ちょっと入れては混ぜてみたり、本格的だ。

今はいい時代で、いろんな食材を作る工程も動画で見ることができる。たまに「ちくわ見たい!」「もずく見たい!」「寒天見たい!」と言っては製造工程の動画を見ている。彼はどこに向かっているのだろう。

自分が4歳の頃のことなどそんなに覚えていないが、小学生の時でも息子ほど料理に向き合ってはいなかったと思う。もちろん、自分で作ることもたまにはあったが、息子ほど知識も経験も持ち合わせていなかったのではないかなぁ。

息子は兄弟がいないし、私が子どもの頃と比べることしかできないのだが、どう見ても料理への情熱がすごい。このまま大きくなっていき、料理に関する職に就くかどうかはその時になってみないとわからないが。この情熱がどうなっていくのか、興味深く見ているのである。


ではまた明日。