テンパリングの話

1月も終わりになってきた。

この季節と言えば、これしかない。そう、テンパリングである。

……という人が全国どれだけ存在するのかわからないけれど、まぁ、それなりに存在するのではなかろうか。

この時期は仕事でとにかくテンパリング!!なので、今日はテンパリングの話でも。家で作る時にも何となくイメージとして役立つかも。


テンパリングとは。美味しいチョコレートを作るためにやる作業である。これが上手くいくと口溶けなめらか。見た目もツヤツヤ。美味しく美しいチョコができる。


ちょっと詳しい話をすると、チョコレートにはカカオバターというものが含まれている。このカカオバターには6種類の結晶があり。この結晶を食べて美味しい「5型(本当はローマ数字表記)」に揃えるのがテンパリングなのである。

どの結晶になるかは、温度によって決まる。1型が一番低い温度の時の結晶。6型は一番高い温度の時にできる結晶である。つまり「5型」は上から2番目の温度でできる結晶。33度を超えると溶けてしまい、5型でいられず6型になる。

夏にチョコが白くなったりするけれども、あれは大抵「5型」の温度を通り越して「6型」になってしまったチョコである。食べられるけど5型ほど美味しくは無い。そして結晶は一方通行なので、5型→6型はあっても逆は無い。自然と5型に戻ることは無いのである。


まぁつまり、基本的にテンパリングというのは、

一度結晶を全部溶かす→温度を下げてまずは4型(と5型)の結晶を作る→温度を上げて4型の結晶を溶かし、5型の結晶状態にする

という作業なのである。

たぶん。おそらく。私の記憶違いでなければ。


今はテンパリング剤というものも存在するので、ある程度の温度管理とそれなりの注意力があれば割と楽々テンパリングはできてしまうのだけれど。

それでも私は、毎回念じている。イメージしている。

さあ5型。5型来るんだ。みんな5型になるんだよ〜。


そう思った方が、上手く5型になってくれそうな気が。しないこともないような。


そんなこんなでテンパリングの話はおしまい。今年も更にチョコレートと仲良くなれた気がする。



ではまた明日。