トトロのタオル
「お母さん、ぼく、もうトトロ持って行かないから!」
ある日突然、息子に言われた。
トトロというのは、トトロのタオルハンカチのことである。保育園に持っていくタオルのローテーションに入っているので、何日かに1回は持っていくことになる。
とある方の退職祝いのお返しにいただいたもので、分厚くて立派なつくりの物なのだ。保育園用でガンガン使うのはどうなの?と思いつつ、置いておいたからと言って使うわけでもないので、結局保育園ローテに入っていた。
しかし嫌だと言う。今になって言う。もう何ヶ月も持って行っていると思うのだけれど。
「何かあったの?」
聞くと。
「みんなすぐ『トトロー!』って言うの」
「?? みんながトトロって言うと駄目なの?」
「『今日のタオルはなんでしょーか?』って言ったら、みんなすぐ『トトロー!』って言うの!」
なるほど。タオルクイズですぐに当てられるのが嫌らしい。というか、タオルクイズなんてやってるんだな。
とても幼児!という感じがしてイイと思う。何だかにやにやしてしまった。
その後は、リクエスト通りトトロタオルを入れることは無く。息子から何かを聞くことも無くしばらく経った。
最近、息子が朝の用意も自分でするようになった。帰ってきた時にお箸やコップを出したり、洗濯するものは脱衣所に置いたり、そういうことはしてもらっていたものの。朝の用意、コップやお箸、タオルを入れるのも自分でしだした。
「保育園に早く行きたい!長いブロックを使いたい!だから自分で早く準備するよ!」とのことで、これまた幼児らしく微笑ましいのだけれど(数が少ないので一番に着かないと長いブロックを使えないらしい)。
保育園用タオル置き場に相変わらずトトロはいるものの、自分で選ぶようになってもずっと入れていない。まだタオルクイズは継続中なのだろうか。それともいつ開催されても大丈夫なように、常に警戒しているのだろうか。
そういう友達とのやりとりや駆け引きが出てきたことにとても成長を感じる今日この頃。5歳ってこんな感じらしい。小学生になったら、もっと高度なやりとりになるのだろうね。
今後、トトロのタオルが選ばれることはあるのだろうか。息子の気分次第かなぁ。
ではまた明日。