トンボと蝶

ふと窓から外を見たら、トンボがいた。3匹くらいいた。飛んでいた。

トンボはこちらの視線を全く気にしていないようで、普通に飛んでいる。ホバリングというのか、その場で止まってみたり、ビュンビュン飛んでみたり。

トンボは力強いなと、何となく思った。

形がシュッとしてて、直線的で。飛び方も力強さを感じる。「どんな風が来ようとどうとでもできるぜ」感があるというのだろうか。自分の力を前面に出しているような気がした。


そこへ、チョウが飛んできた。今までトンボを見ていたからだろうか。いつもと同じ飛び方なのに、そのひらひら感が妙に印象に残った。

トンボと比べれば随分ゆっくり。ひらひら、ひらひら。直線にビューンといくのではなく、上下にふらふらしながらそれでも進んでいく。

チョウの飛び方は、風を感じるなぁと思った。

トンボはビューンと、風を切る飛び方。自分の速度が速くて自分に風がビュンビュン当たる感じ。それはそれで風を感じるけれども。

チョウはひらひら、風に乗る飛び方。風の力を借りて浮いて、一緒に飛んでいく感じ。その場に吹いている風自体を感じる飛び方だなぁと思った。


実際のところ、本当にそういう飛び方なのかは知らない。チョウだってある程度、風に抵抗して飛ぶこともできるだろうし。風に乗らなくても自分の力だけで飛ぶことも可能なのだろうと思う。

ただその時見ていて思ったのは、「風に乗るのが上手いんだなぁ」ということだった。ひらひら、ひらひら。ある意味予測がつかなくて面白い飛び方。


一口に「飛ぶ」と言っても、いろんな飛び方があるのだな。

トンボとチョウの飛び方が違うなんて、もちろんわかっていたけれど。じっくり観察するとこんなに感じ方の違うものなのかと面白かった。

他の昆虫も鳥も、いろんな飛び方なんだろうと思う。基本的に皆速いし、観察するって難しいけれども。また他の生き物が飛んでいるところも見てみたいのである。



ではまた明日。