思わず「手に取ってみたくなる」シャンプーとは?20代女性にシャンプーボトルの印象調査
みなさんは、お店でどのようなシャンプーに思わず手が伸びますか?
「手に取ってみたいシャンプー」と「手に取ってみたいと思わないシャンプー」の違いについて「シャンプーボトルの印象調査(※)」を行った結果、20代女性が「手に取って確認してみたい」シャンプーボトルにはいくつか具体的な特徴があることが分かりました。
一体どうしてこの特徴だと「手に取って確認してみたい」と思うのでしょうか?
この調査はこのような人におすすめ
デザイナーさん
企画開発者さん
思い込みに頼らない戦略を立てたい方
サービス企画において人の感性という視点を取り入れてみたい方
感性、印象の調査に興味のある方
🔍本文中の※マークの用語は【記事に出てくる用語集📚】で説明しています
1. 20代女性が「手に取って確認してみたい」と思うシャンプーボトルは、こんなビジュアル
様々なシャンプーボトルのサンプル20個に対して「手に取って確認してみたい・手に取って確認してみたいと思わない」を5段階評価(※)で20代女性に回答してもらい調査したところ、以下(図1)のようなシャンプーが上位に選ばれました。
ドラッグストアで買えるものから、そうではないものまでランキング上位にはいっていました。
一体なぜこのようなシャンプーボトルが「手に取って確認してみたい」のでしょうか。
2. 「〇〇された」シャンプーボトルを20代女性は「手に取って確認してみたい」?
「手に取って確認してみたい」について 相関(※) のある項目(図2)を調べてみると、「洗練された」「スタイリッシュな」「清潔感を感じる」「高級感のある」が「手に取って確認してみたい」にとって大切な印象の要素であることが分かりました。
特に「洗練された」は相関比が1番高く、より重要な印象の要素であることが分かります。
反対の「手に取って確認してみたいと思わない」と相関が高い項目は今回は確認されませんでした。
3.こんな「視点」で20代女性はシャンプーボトルを見ている
因子分析(※) でシャンプーボトルの印象の構造について調べると、20代女性は「清潔感を感じる」「洗練された」「単調な」に強い反応を示していることが分かりました(図3)。
これら3つを軸とした20代女性なりのシャンプーに対する視点があることがここから読み取ることが出来ます。
4. シャンプーボトルの印象を決める「3つの軸」
20代女性が強い反応を示している「清潔感を感じる」「洗練された」「単調な」に、それぞれに関連してくる他の言葉(図4)を考慮してさらに解釈を深めることにより、「フレッシュ軸」「洗練軸」「シンプル軸」という3つの軸を導き出すことが出来ました。
この3つの軸はシャンプーボトルを見る時の20代女性独自の「視点」であり、さらにシャンプーボトルの印象を決める重要な因子でもあります。
5. MAPで一目瞭然!シャンプーボトルの特徴
シャンプーボトルの印象を決める3軸で作成した因子得点マップ(※)(図5~7)に クラスター分析(※)(図8)の結果を反映しシャンプーのサンプル写真をポジショニングすると、以下の様になりました。
印象の近いシャンプーボトル同士はグループ化され、マップ上に同じカラーで表示されています。
この因子得点マップを見ると、シャンプーボトルの様々な印象の特徴を見てとることが出来ます。
6. シャンプーボトルの印象には5の方向性
因子得点マップのポジショニングから見て取れる様々な印象を分類・整理すると、20代女性にとってのシャンプーボトルの印象は、大きく分けて5つの方向性あることが分かりました。
以下はそれぞれ種類ごとに特徴をピックアップし、分かりやすいようにグループ名をつけたものです。
7. 「手に取って確認してみたい」シャンプーボトルの共通点
今回の印象調査では、20代女性にとって「手に取って確認してみたい」シャンプーボトルランキング上位と、印象別に分けた5種類のグループのうちのうち「スタイリッシュグループ」「アーティスティックグループ」がほぼ同じであることが分かりました。(図9)
この2つのグループは共に「洗練軸」「フレッシュ軸」において高めの印象であり、かつシンプル軸において対照的な関係にあるグループ同士です。
まとめ. 20代女性にとって「手に取って確認してみたい」シャンプーボトル
これらの結果から「手に取って確認してみたい」シャンプーボトルについて、「スタイリッシュグループ」と「アーティスティックグループ」は20代女性にとって「手に取って確認してみたい」印象傾向のシャンプーボトルであることが分かりました。
そしてこの2グループを考察することで具体的な特徴を抽出することが出来ました。(図11)
具体的な特徴から、全体的に「シンプルな要素で構成されているボトル」と「特徴的でインパクトの強い要素で構成されているボトル」の両方が「手に取って確認してみたくなる」シャンプーボトルであることが分かりました。
この2つはボトルの構成要素としての方向的は対象的なものですが、共通して言えることは洗練度が高くフレッシュな要素を含んでいるところがポイントです。
シンプルグループのように洗練度高くスタイリッシュでも、「フレッシュ感」が少ないと20代女性にとっての手に取りたいシャンプーボトルとしては弱かったようです。
乙女心を掴むには「フレッシュ感」は外せないポイントになるようですね!
次回シャンプーボトルの印象調査をする時は、年代の違う女性や男性を対象に調査してそれぞれの外せないポイントの違いを比べてみるのも面白そうです。
ではまた次のトレンドマガジンでお会いしましょう~!
調査概要
調査情報、調査のやり方
モニター(回答者)の内訳
今回の調査に協力してくれたモニターは20代女性100人です。
6割が首都圏在住です。9割以上がシャンプー頻度は1日1回と回答しています。
(パネル協力:株式会社アスマーク)