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草コインと柴犬とゴリブタクジラ

草コインとは

仮想通貨は大きく3種に分類される。
ビットコイン、アルトコイン、そして草コインだ。

ビットコインは誰もが知る仮想通貨の王者。
対してアルトコインは「ビットコイン以外の仮想通貨」という定義であり、いかにビットコインが特別視されているかがわかる。
最後に草コイン。これはビットコイン以外なのでアルトの一種ではあるのだが、その中でも時価総額が安く名前が売れていないものを指す。
このため、通常アルトという言葉は時価総額が高く名の知れたコインを指すことが多い。
(時価総額 = 通貨の流通枚数 × 取引レート)

俺の持つイーサリアムはアルトの代表格。
そして世界には2,000とも3,000とも言われる仮想通貨が存在するが、そのほとんどは名も知れぬ草たちだ。

一攫千金を狙うなら

薄々わかっていた。億の夢を見るのに原資2万円ではちょっと足りない。
1枚40万円のイーサリアムが80万円に伸びたところで、俺の資産もたかだか倍の4万円。その時に億を目指す俺は何を思うだろう。いいステーキが食いたい。でも億には程遠い。
ビットコインもイーサリアムも成熟しきっていて時価総額が高すぎる。伸びてもせいぜい倍程度だろう。

では、原資の小さい俺が夢を託せるのは?草コインだ。
草はこれからを夢見るコイン。今は名もない雑草でも、ここから100倍、1,000倍に花開く可能性を秘めている。
例えるならビットコインやイーサリアムは安定感が売りの大企業。草コインは小さいながらも夢と活気のある新進気鋭のベンチャーだ。
かのApple社もGoogle社も、スタート地点は小さなガレージだったという。そしてそこから世界的なトップにのし上がった。
つまりは、そういうこと。夢に相乗りしなくてどうするよ?

俺が取引所の取り扱い通貨数にこだわった理由がここにある。コインチェックをはじめ、国内で取り扱う通貨はビットコインと有名どころのアルトだけ。いくら夢を見たところで草コインの取引ができない以上、絵に描いた餅なのだ。

足バタバタ

海外口座を開設したものの肝心の送金が封じられた俺は、成長する草たちを指をくわえて見ていることしか出来なかった。

その間、ちょっとした事件があった。柴犬(SHIB)という草コインだ。こいつには前々から目をつけていた。なぜなら柴犬は可愛い。賢い。忠実。モフモフしたい。犬を飼うならこいつと決めていた。
コインの名前が日本語なのも珍しく、謎の安心感と愛着がわく。いつか柴犬のオーナーになりたい。たびたびチャートで値動きをチェックしていた矢先に、突然その犬が咆哮を上げた。

柴犬コインの100倍近い暴騰。
うおおおおこれだよこれ。仮想通貨にはこれがあるんだよ。興奮の中でふつふつとある思いが湧き上がる。
これさえ買えていれば。1万円が100万円になっていたじゃないか。送金手数料の4,000円をケチったがために、100万円のチャンスを逃がしてしまった。これさえ買えていれば。
俺は手足をバタバタさせて悔しがった。

草しかねぇ

そうこうしているうちに、今度はゴリラという草が吹き上がり数千倍になったらしい。次にきてるのはブタ、熱いのはクジラ。いままさに仮想通貨界はGWの動物園状態。

もう待てない。どんな手段を使ってでも俺は草を手に入れる。そして今度こそ100倍、いや10,000倍を掴み、億り人に俺はなる。
なんでもいいからまずは草だ。草しかねぇ。
この際、ゴリラやブタを可愛がってやらんでもないし、なんならクジラとモフモフしてもいいとさえ思えた。


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