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クラウド勤怠管理システムを使うメリット

リモートワークが浸透して、クラウド勤怠管理システムを導入している会社も多くなりました。まだ導入していない方に、どんなメリットがあるのかまとめてみました。

会社にとっていいこと

どこでも打刻

クラウド勤怠システムでは、現場集合の社員やテレワーク社員など、必ずしも会社に出社しない社員がいる場合、PCやスマホから打刻することも可能です。スマホを利用すれば、位置情報機能でどこで打刻したか確認することもできます。
また、専用の打刻機が必要ないため、機器の購入費用や備品の補充(タイムカードやインク)も必要なくなります。少人数の店舗や事務所を多数展開している会社は、それぞれに打刻機を置く必要がないため経費削減になります。

集計やシフト調整が楽らく

手書きの出勤簿や”がっちゃん”と打刻する従来型のタイムレコーダーから、クラウド型の勤怠管理に変更すると、集計作業がなくなるためとても楽になります。電卓で計算する必要がないため計算ミスはなく、csv出力する手間もなく、システムを開けば常に集計されたものが表示されています。そのおかげで、締日を待たなくても日々集計状況が確認できます。

また、集計と同様に手間がかかるものとして、シフト調整があります。本人の希望も含めてまとめて調整できるシステムもあるため、シフト調整、休暇管理などの効率化が図れます。

ルールを守り、経営に活かす

近年の法改正で、労働時間管理は複雑になっています。中小企業でも、2020年に時間外労働の上限時間が設けられ、2023年4月からは60時間超の時間外労働の割増賃金が5割以上となります。法改正の本来の目的である「働きすぎ防止」や「生産性向上」という観点からも、会社は労働時間管理をさらに細やかにしていくことが大切です。
クラウド勤怠管理システムのなかには、こういったルールを守るためにアラートを通知してくれるものもあります。
勤怠の「結果を見て管理する」のではなく、「経過を見ながら管理する」ことが自然にルールを守ることにつながり、業務効率を見直す、業務分担の見直しなど、経営に活かすことにつながります。

社員にとっていいこと

社員にとっても、もちろんいいことがあります。
・打刻のために順番を待たなくてもよい
・打刻のために打刻機のある会社や場所(休憩室など)に行く必要がない
・計算ミスがない
・その月の労働時間がわかる(時給の場合、収入見込みを計算できる)
・休暇申請しやすい

会社にとっていいことは、社員にとってもいいことにつながります。勤怠や給与は、会社と社員の信頼関係に大きく関係します。ちょっとしたことで信頼感も不信感も生むので、お互いにメリットのある状況にしておくことが大切です。

クラウド化する前に必要なこと

シンプルなルール

便利なシステムと言っても、会社独自のルールすべてに対応してくれるわけではありません。法に則り、さらには多くの会社が採用しているであろう仕組みを管理できるように作られています。
そのため、自社のルールが法的には間違っていなかったとしても、複雑で管理が難しい場合には勤怠管理システムだけで集計するのは難しいです。
クラウド勤怠管理システムを活用したい場合は、もしかしたらそのルールをもっとシンプルなものに変える必要もあるかもしれません。独自のルールを優先するか、クラウド化するかは会社の優先度によって異なります。

適切な運用

運用も大切です。ルールに則って適切に運用すれば、修正は必要なく正確な集計ができますが、打刻忘れ、正確な時間に打刻していないなど、修正が多い場合は勤怠管理システムを利用する方が手間がかかる可能性があります。
適切な運用をするためには、会社だけでなく社員一人ひとりが勤怠ルールを理解して打刻や申請をすることが大切です。
人間ですから、たまに打刻を忘れることもあります。そのことも踏まえて、
対応方法を共有しておくと、トラブルにならずに済みます。システムで効率化されて無味乾燥になりがちな部分は、コミュニケーションでカバーするという共通認識があるとスムーズです。

さらにいいこと

会社にとっても社員にとってもいいシステム、さらにいいことがあります。
それは、このシステム導入に合わせて会社も社員も「時間に対する意識が高まる」ということです。今までなんとなく時間管理していたものが、仕組みを変えることにともなって、ルールを検討し、共有し、運用していく必要があります。その過程で時間に対する意識が高まって、オンとオフがより明確になってくるのではないでしょうか?そして、生産性高く働くことの大切さも自然に浸透していくのではないかと思います。

人手不足や働き方の変化でデジタル化が必要になっている時代です。必要に迫られて取り組む場合でも、便利さや効率化だけではない効果も期待して取り組んでみてはいかがでしょうか。