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きょうは そらに まるいつき

今夜はわたしの大好きな絵本の紹介です。

『きょうは そらに まるいつき』
                                               荒井良二 著

みんな、それぞれの人生、それぞれの日常、それぞれの生活を、自分の家族やパートナー、あるいは1人で営んでいるけれど、どの人の夜にも、まるい月が夜空に浮かんでいる、というお話し。

山の中にいても、街中にいても、海の中にいても、まるい月がただそこに浮かんでいる。
まるい月は、人間も山も動物も植物も海も、何一つ分け隔てなく、平等に月明かりを照らしてくれているということ。

それは、普通の当たり前の事実なんだけれど、でも、なんだかその当たり前の事実にとても胸を打たれるのです。いつも、変わらずそこにいて、変わらず、自分もみんなも照らしてくれているということに。

夜、1人で家路に向かう帰り道、夜空に月が浮かんでいると、決して独りってことはないんだな、と思えます。

以前、ブラジルにいた時、日本に出稼ぎに行った事があるという同僚の方から、日本に1人で来て淋しかったけど、この月をブラジルでも家族や友達が見ていると思うと、慰められたと言っていた事を思い出しました。

まるい月は、たくさんの人の寂しさも楽しい気持ちも、どんな感情の時も、ただそこにいるだけで、共感するでもなく、ただ見守ってくれる存在なのではないかと。

わたしは、この本を読んで、ますます月を見るようになりました♡

荒井良二さんの絵は、キュートで、優しくて、味わい深く、胸がキュンとします。そして、色使いはとても自由で明るく、やっぱり優しくて、深くて、枕にして寝たいくらい、心穏やかにしてくれます。

疲れた夜、この絵本をゆっくり読むと、気持ちが安らかになりますよ♡
おやすみなさい。




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