【映画感想】ミッシング
土曜の朝の六本木ヒルズで、昨日公開された映画「ミッシング」を見た。
石原さとみが「自分を壊してくれる」と7年前に吉田監督に出演を頼み込み、一度は断られたものの実現に至ったという本作。石原さとみの壊れっぷりを見てみたいと思っていた。
「娘が失踪し、出口のない暗闇に突き落とされた家族。どうにもできない現実との間でもがき苦しみながらも、その中で光を見つけていく」という公式な説明だけでも重い。
見終わって、ネットの反応を見ると、感情移入できないとか、重すぎるとか救い用がないとかつらいとか、けっこう散々な意見もある。実際にそういう映画だと思う。冷徹に現実的にどん底まで落とされる。吉田監督の作品は「胸クソ映画」と言われているらしい。
ただ、どん底まで落ちた絶望の先、足の裏が底に着いたその一瞬に感じる希望、光、その感触をラストに体感することができた。絶望感が強いほど、比較して希望の力を強く感じることができる。
映画風に言うと、自分もその絶望のすべてを理解できるものではないのだが、この映画を見て、共感できる何かを感じたことは確かである。
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