本州出身者による「内地」表現の考察
北海道の色々なことに関して、道外出身者として物申したいことはたくさんある。
道民の悪すぎる運転マナーや、「サービス三流」については、以前noteでも記事にした。
「内地」表現について
今回は、一部道民が用いる「内地」という表現について言いたいことがある。
「内地」は「道外」とイコールである。
つまり、北海道以外の日本を指す。
この表現は北海道だけでなく、沖縄県や小笠原諸島など、本州から距離の離れた地域で使われることが多い言葉だ。
初見で、「内地」と聞くとどこか差別的な印象を抱くかもしれないが、
実際のところ本州などを差別する意図はないようである。
しかしながら、明確に「区別」していることは確かである。
「内地」を用いる必要性はあるのか
さて、私は個人的に、北海道を殊更
本州と「区別」する必要はないのではと考えている。
その理由は、現在の北海道民のほとんどが、いわゆる「内地」出身者、もしくはその子孫であるからだ。
かつて「琉球王国」と名乗り、日本とは別の国家であった沖縄県の人々なら、本州を「内地」と呼んで区別することはまだ納得がいく。
しかしながら、ほとんどの人が本州をルーツとしている北海道民が、本州を「内地」と呼び区別する必要性は、それほどないように思える。
他の側面からも、似たようなことが言える。
津軽海峡を隔てているとはいえ、
本州と北海道との距離はたかが数十キロ程度。
沖縄本島や先島諸島と、本州、九州との距離感と比較すれば、それはもはや「誤差」の範囲にすぎない。
「内地」から北海道に行くハードルも、どんどん下がっている。
飛行機やフェリー、新幹線で本州各地とつながっていて、安く旅することも充分可能なエリアになっている。
それなのに、未だ本州を「内地」と呼称し、北海道と「区別」しようとする姿勢には、疑問を感じざるを得ない。
「内地」は高齢者以外にも使われている
さて、「内地」という言葉が、高齢者にしか使われていないという話も聞くが、それは違うと思う。
私は以前札幌の某企業でアルバイトをしていたのだが、私の指導役であった長期アルバイトの人が本州のことを「内地」と言っていたからだ。
その人は私が本州出身であることを事前に知っていたので、おそらく差別的意図は全くなかったのだと思われる。
その人は30代くらいに見えたので、おそらくは親、祖父母などから「内地」表現が脈々と受け継がれていることは間違いないだろう。
北海道を本州と区別することは、ある意味で必要だが…
「郷に入っては郷に従え」という言葉がある通り、一余所者がその土地の文化や表現に口を出すことは、あまり好ましい行為とは言えないだろう。
それに、「内地」には差別的意味合いもないのだから、それを否定する合理的な理由もない。
また、北海道と本州両方に住んだことがある人なら分かると思うが、
北海道は色々な意味で「変わった」地域である。
「北海道の常識、本州の非常識」という言葉もあるようだが、
津軽海峡を隔てるだけでここまで変わるのか?と感じさせることは
今まで何度もあった。
だからこそ、「北海道は本州とは違う」ことを伝えるために、
「内地」表現を用いる意義はありそうだが、
個人的には「内地」を「道外」に置き換えることにより、
北海道と本州との関係強化、そして、
北海道を東北や甲信越地方などと同様に、「東日本エリア」の仲間に
迎えることが、今後のためになるのではと勝手に思っている。
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