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星座の『座』って?

『星座』。。。英語では"constellation"ですが、
漢字にはどういう意味が込められているのでしょうか?

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英語で星座は"constellation"といいます。
conは「共に」という意味で、"stella"は「星」です。
tionは名詞につく語尾の言葉ですので、直訳すれば「星の集まり」「星の散らばり」といったところでしょうか。

『星座』という感じを見てみると、『星』は英語と同じ"stella"ですので、そのままということでしょうか。
ちなみに『星』という漢字は小学2年生で習いますが、もともとは【曐】という字です。
その略字が【星】なのです。

星

次に『座』ですが、こちらは小学6年生で習います。

意味は「すわる」ですが、もう一つ「集まる、集う」という意味もあります。(座長など)

座

つまり、『星座』で「星の集まり」となるのです。

今使われている星座は、『星座は88』の note でも取り上げましたが、1944年に学術研究会議等で訳名が決定されました。
その星座も西洋で使われていたものが日本に入ってきたのは、鎖国が解かれた明治初期になります。
それ以前は、星座と言えば中国の星座『星宿』でした。
そのため、"constellation"も当初は『星宿』と訳されていましたが、大正のころから『星座』と呼ばれるようになったようです。
(星宿の詳しい話は長くなるので、別の機会にいたしましょう。)

星座以外に、星の並びに対してつけられた呼び名としてアステリズム(英: asterism、星群)というのがあります。
北の空で目立つ『北斗七星』を単体で星座だと思っている人がとても多い星並びです。
(北斗七星はおおぐま座の一部です)

この他にも目立つアステリズムは
 ・北斗七星(おおぐま座)
 ・南斗六星(いて座)
 ・北十字(はくちょう座)
 ・ペガススの四辺形(ペガスス座・アンドロメダ座)
 ・ニセ十字(ほ座・りゅうこつ座)
といったところでしょうか。
このほかにも、春の大三角形や春の大曲線、夏の大三角なども広い意味でアステリズムになります。

いずれも星座並みに大きな星並びになりますが、双眼鏡や望遠鏡で見るアステリズムもあります。
わかりやすいのは、Cr 399(通称:コートハンガー)でしょうか。
6つの恒星が一列に並び、4つの恒星がその南側に鉤型を作ることで洋服を掛けるコートハンガーのように見える星並びで、こぎつね座にあります。
双眼鏡か低倍率の望遠鏡で見るのがおすすめです。

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