第6章 銀河と宇宙 56
天文宇宙検定1級公式参考書「極・宇宙を解く-現代天文学演習」を読んで、わからない用語や整理したい内容をまとめています。
ど素人がまとめていますので、誤り等指摘いただけると嬉しいです。
銀河の空間分布
SDSS(スローン・デジタル・スカイ・サーベイ)プロジェクトにより、銀河の空間分布が詳細に調べられた。
上の図で全ての光の点は、一つ一つが銀河を表す。地球から見た天の川銀河方向は塵による光の吸収の影響で観測ができないため、観測されていない。結果、扇型に分布が調べらている。
この図から、銀河の空間分布が一様ではないことが明らかである。
銀河がフィラメント 状につながり、銀河の密集団「銀河団」を作っている。
さらに銀河の少ない領域(ボイド)が存在している。
北半球側には特に銀河が多い帯状のグレートウォールがあり、銀河団とボイドが入り乱れて分布している大規模構造をなしている。
銀河団
銀河団は多数の銀河が力学的に結びついた集団である。
おとめ座銀河団やかみのけ座銀河団など、直径1Mpc程度の範囲に数十から数千の銀河が集合している。
天の川銀河もM31やM33、大小マゼラン銀河などの伴銀河を含め、60個ほどの銀河が局部銀河群を作っている。
ビリアル定理
銀河団が長い期間にわたって、大きさなどの巨視的な状態を変えないための条件をビリアル定理という。
かみのけ座銀河団
銀河の分布
銀河の分布は球状星団のように対照的ではないが、中心に銀河が集中し、外側に行くほど密度が小さくなる
銀河団の明るさ
暗い銀河ほど数が多くなる傾向がある。
14.5等級よりも明るい銀河は184個しかないが、全体の明るさの約半分を占めている。
銀河の視線速度
銀河団に含まれるスペクトル観測から、それぞれの銀河の視線速度が測定される。銀河団そのものの赤方偏移と銀河のランダム運動の成分が含まれる。
かみのけ座銀河団の赤方偏移は、$${z = 0.0232, V_r = 6888 km/s}$$であり、ランダム成分は$${\sqrt{{V_r}^2} = 86 km/s}$$である。
X線で見た銀河団
おとめ座にある銀河団Abell 2029(A2029)をX線と可視光で見るとその姿が全く違うことがわかる。
X線で見ると全体を包むように輝いている。このX線は数億度の希薄なプラズマガスを起源としており、銀河団を構成する全銀河の2から5倍ほどの質量があり、見積もられているダークマターの量の10分の1ほどを占めている。
X線による銀河団の質量推定
X線観測により、ガスの温度・密度分布を得ることでダークマターを含めた銀河団の質量を推定することができます。
$${M(r) = -\frac{kTr}{μm_pG}(\frac{d ln T}{d ln r}+\frac{d ln n_{gas}}{d ln r})}$$
(。。。全くわかりません)
宜しければサポートをお願い致します。ご厚意は天文ボランティア活動の資金とさせて頂きます。 これからも星空に興味を持っていただけるような記事を書きたいと思っています。