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第26回:恒星とは〜H-R図

宇宙にある星を研究するために、分類が試みられました。

最初は、星の表面温度による分類が行われました。
この試みは結果的には星を分類することができず、失敗しましたが、現在でも星のスペクトル型として残っています。
星のスペクトルは、温度の高い方から O-B-A-F-G-K-M (-L-T-Y) となります。
(例えば、ベガやシリウスはA型、北極星はF型、太陽はG型、ベテルギウスやアンタレスはM型など)

覚え方としては、
 >Oh, Be A File Girl/Guy Kiss Me!
 (Oh, Be A File Girl/Guy Kiss My Lips, Tonight, Yah!)
があります。

その後、デンマークの天文学者アイナー・ヘルツシュプルングとアメリカの天文学者ヘンリー・ノリス・ラッセルが、星の表面温度と明るさを用いて分類したのが、ヘルツシュプルング・ラッセル図(H-R図)です。
横軸が星の表面温度(スペクトル、左ほど高い点に注意!)、縦軸が星の明るさとなります。

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<CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1175113>

安定して核融合が行われて輝く主系列星
水素が枯渇し、進化の最終段階にある赤色巨星
星を形作る物質を宇宙に放出し、残った姿である白色矮星
質量が足りず、恒星として輝く(核融合を起こせない)ことができない褐色矮星
がうまく配置されています。

この図を縦に見ると同じ温度でも星の明るさが異なるということは、明るいほど表面積が大きい(光輝く面が広い)ことがわかります。
同様に横に見ると、同じ明るさであっても温度が低いということは、低い星ほど表面積が大きいことがわかります。

この関係性が、ステファン・ボルツマンの法則(星の光度は表面温度の4乗と表面積に比例する)になります。

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