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【ドイツあれこれ】公園のひそかな縄張り争い

[初出:2007年7月]

天気と屠殺場の間には相関関係があることをニュースで知った。久しぶりに週末は暑くなるという天気予報に、肉屋が急きょ増産したというのだ。バーベキュー特需を見込んでのことである。

それくらいドイツ人はBBQ好きである。この週末、改めて実感した。遊びに行った公園の敷地に入ったとたん、炭火の煤けた臭いに包まれた。専用のグリル台は数に限りがあり、何週間も前から申込みが必要だ。しかし、台がないくらいで諦める輩ではない。自家用グリルを持ち込んで、あちこちでゴザを広げている。なぜか、トルコ人の家族が多い。どこも大世帯で賑やかだ。

随所に「BBQ禁止ゾーン」の注意書きを見かけた。これは、過去に子供の遊び場にまで、BBQ集団が進出したことを物語っている。ベジタリアンの私は、煙にむせながら退散を余儀なくされた。

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