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Blog in Japanese

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翻訳者・通訳者の視点から主に言葉と文化についてつぶやいています。
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2022年2月の記事一覧

通訳の意外な活用方法

欧州の #展示会 が軒並み中止になるなかで、 #買付け ができない ― そんなお悩みを抱えていたお客様のために、昨年 #市場調査 のお手伝いをする機会がありました。その後成約につながり、めでたく商品(独ブランドFruchtBarのフルーツスムージー)が日本で発売に! 【 お客様の声 】 コロナ禍で海外展示会に行くこともできず、#情報収集 方法が限られるため、毎年ドイツでの展示会で通訳業務をお願いしていた新井さんに市場調査とターゲット企業へのアプローチをお願い致しました。通訳

整理ダンスの中身にご注意

原文と訳文をペアでデータベース化するプロクラムを業界では #CATツール と呼びます。これを使えば過去の #翻訳 に倣うことで用語やスタイルを統一できる・・・はずなのですが、必ずしもそうではないことも多々あります。 最近、手がけた案件では、 #TM (翻訳メモリ = データベース)に入っている訳が玉石混淆で、それも表現が不統一なので苦労しました。どうやら複数分野の TM が無造作に合体されたようです。 インターフェースの翻訳だったので、既訳の使用が絶対になります。しかし、

情報のバリアフリーのために

インクルージョンは現代社会のキーワード。情報の #バリアフリー に取り組む機運はドイツでも高まっています。自身が所属する業界団体 BDÜ のセミナーでも、最近よくLeichte Sprache(プレインランゲージ)の講座を見かけるようになりました。関連の規格に従い、語彙を絞るなどして外国人にも分かりやすい文章の作成術を学ぶコースです。 私が初めて目にしたプレイランゲージの資料は、新型コロナワクチン接種への同意書でした。医者に言われていて、それらしい書式をネットで探したらRK

ドイツの温泉ボキャブラリー

今日はお風呂(2⃣+6⃣)の日だそう。 ♨ 昔、書いたエッセイに温泉の話があって、読み返してみたら少しホームシックになってしまいました。 https://note.com/translator_essay/n/na6bbf25e5258 ドイツにも温泉ありますが、一般的には水着で入るもの。療法士からきちんと指導を受けるための温水プールのような感じです。逆に、サウナは全裸の男女混浴がお決まりだとか。文化により恥じらうポイントが違うのですね。 しかし、ドイツでも都市部のスパ

東京とエッセン(独)をつなぐ特別企画展

ルノワール、モネ、ゴーギャン・・と日本人の好きそうな画家の名前が並んだ垂れ幕をエッセンの美術館の前で見つけました。展覧会のチラシを見たら、納得が行きました。国立西洋美術館から松方コレクションが来ているらしいです。折しも、エッセンの #フォルクヴァング美術館 は今年で設立100周年を迎えるそう。その記念すべき年を飾る企画展第一弾はいよいよ今週末2月6日に開幕します。 上野の美術館には学生時代によく足を運びました。平日は空いていて、都会の喧噪をしばし忘れさせてくれるオアシスでし