ドクター・ストレンジ マルチバースオブマッドネス
死霊のはらわたリターンズやキャプテンスーパーマーケットをやっていた経緯があるのでパラレルワールド、過去改編についての演出が買われたのだろうと推測していた。
今回のドクターストレンジはキャラクターのバックボーンについて詳細は触れなくても良いが故に基本的には主役が2人成り立つ構成になっている。もしくはそれに近いほどに情報量が拮抗したキャラクターが2人いる。主人公のドクターストレンジとワンダだ。
ワンダについてはDisney +のワンダ&ヴィジョンを観ていないと分からない部分が多い。また、ドクターストレンジは最初の作品と前作のスパイダーマンを観ていないと分からない。
基本的にSF的世界観として理解していたアベンジャーズシリーズなので魔術師が出て来る意外性はあって、原作通りなのだろうが死霊のはらわた的世界観に寄っているところが驚いた。
善の書物と悪の書物の対立や死者を呼び覚ませ闘わせたり、邪悪な自分との闘いがあったり、あまりにもなワンダの悪霊的出現(Jホラー的表現とも言える)、悪霊主観的なパラレルの自分への乗り移り(手持ちかドローン撮影)、何かが迫ってくる気配の表現など。
そして、ブルース・キャンベル笑
自己模倣なのかパロディなのかというくらいに自家薬籠中の物を披露していてそこまでやるかと笑うしかないが、無駄がない。
別に怖くないし、あまりに強いワンダが決着をつけるのは自分自身に対してだし、これはアメリカ・チャベスの覚醒までの話であるし、まとまりにくい話だ。
だが、まとまっていて躍動感のある冒頭のアクション、表裏のようなストレンジとワンダの自己との向き合い方などはよく出来てる。
あと最後の時計修理のカットの時計視点は悪霊視点だと思う。最後の最後に3つ眼になるし。
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