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メモリ関連News: DRAM在庫停滞に戻り、価格はクォーターごとに下がる傾向

 こんにちは、久しぶりにがっつりメモリのニュースです!
あ!「がっつり」といっても引用記事自体は少ないです!「がっつりど真ん中」って意味のがっつりです!

 本当は、、、こういう話題をメモリメーカー自身が取り上げるのってどうなのかなぁと思う部分もあります。自社の製品を「安くなるかもよ!外的要因でね!」って言うのってなかなか寂しい気もします。が。でもまぁメモリってそういうモノなので。

 あまり日本だとメモリのこういうニュースが少なく、日経でたまに取り上げられる程度、あとは秋葉原やネットの販売価格推移で知る程度なので、こういう機会があってもいいかなと思い取り上げてみました。
 それでは下記からニュースの要訳です。

コロナによる需要で上半期のDRAM価格が上がったが、在庫レベルが回復し、6月の標準型サーバーDRAMの契約価格を維持。

 前にも書きましたが、テレワークによるパソコン・サーバーの需要が増えたのに加え、その後も学校の授業等のオンライン化による需要も大きくありました。そのおかげで一時的にDRAM在庫がひっ迫し、それを受けて価格ががったわけですが、ある程度行き渡った為かその波も落ち着いてきたので、DRAMの在庫は安定し、その結果価格が下がって(元に戻って)来ました。

 このように。需要と供給のバランスで価格がタイムリーに変化するのがDRAMです。いや、最近ではいろいろな製品がそうなりつつあって、むしろそれが正しい姿だと思うのですが、日用品ではないDRAMは日本のテレビのニュースとかでは取り上げられないんですよね…バターとか牛乳とか小麦とかは結構当たり前な感じになってきたのにな。

8GB DDR4のメモリモジュール価格は28.5米ドルを維持、Q2の累積増加率は11%で、ノートパソコンやタブレットの需要によるものである。

 今は、メモリ業界的には8GBのDDR4がトレンドで価格推移確認の指標として使われているケースが多いです。確かに最近のノートパソコンも、お得価格モデルを除けば、メモリは8㎇搭載が標準になりつつあるかなと。
 あ、ゲーミングPCは全然別なのでそれは別として考えてください。

 『しかしニッチDRAMの契約価格は1~5%下がっている。
x16規格の4Gb DDR4、x16規格の8Gb DDR4が下がり、Q2の契約価格はQ1を下回った。』

 ニッチDRAM = その前に書いた「DDR4, 8Gbit, x8(かけはち)」以外のDRAMですね。同じDDR4でも4Gbit は既にビットクロスが起きて主流ではなくなってますし、x16(かけじゅうろく)のDRAMも特定な用途向けにしか使われないので、DDR4でありながらニッチとされているわけです。

トランセンドもエンベデッドビジネスに注力しているので、こちらのニッチDRAMつまりDDR3L等をかなり取り扱っています。
 法人用途では組み込み機器や産業用パソコンに留まらず、まだまだ多くの機器でDDR3Lの需要があります。

 ここだけ読むと、価格が下がってるように見えますが、その前にコロナの影響で上がっているので、元に戻った状態に近いですし、そもそもトランセンドが取り扱うDDR3Lは、産業機器や法人用途でも問題なく使用できる高品質なDRAMなので、きちんとしたフォーキャストに基づきDRAMメーカーから直購入しているので、そこまで変動はない感じです、今のところ。

『Q3からは市場需要の低下により契約価格が下がると予想される。』

 結論としてはQ3 (つまり7~9月期)で需要がさらに低下して、契約価格(トランセンドをはじめ世界的な大手モジュールハウスや、パソコンメーカー等、DRAMメーカーから直接購入する場合に、取り決める価格の事)が下がるだろうね、ひいてはメモリモジュールの売価も下がるだろうね。という主張ですね。

 とは言え、安い時でも高い時でも、法人ビジネスにおいては安定した供給を受けられる事が一番重要で、「メモリが無いせいで製品が作れない」とか「安くなったのは良いけどメモリのチップが変わってる」とかが起こらないよう、法人向けのメモリモジュール選びは慎重にどうぞ。

 展示会もなくなりまくり、お客さん先にも訪問が難しく、新しい営業スタイルへの変更を余儀なくされてる最近ですが、皆様是非お身体に気を付けて乗り越えましょう!


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