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もうひとつの学校KOCCHI(コッチ)Vol.1

2022年4月に宮城県県民の森に仮開校した「もうひとつの学校KOCCHI」。まだ検証過程の学校ですが、その現状と開校の背景にある代表の想いを綴っています。


KOCCHIってなんだ?


もうひとつの学校KOCCHIは

子どもたちが

「今日はこっちに行ってみよう♪」

と言えるような

子どもたちの日常にもうひとつの選択肢を提供する
オルタナティブスクールです。

現在は仮開校の状態で、
宮城県県民の森を活動拠点に、
毎週月曜日、週に1回の頻度で活動しています。

KOCCHIでは
先生や大人が子どもに教える「教育」よりも、
大人も子どもと共に学び育つ「共育」、

成長に繋がる4本の柱を大切にしながら
さまざまな活動に取り組んでいます。

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4本の柱とは?

KOCCHIは、

意識の世界と日常の可能性を拡げる

という代表のミッションをベースに、

意識の世界を拡げる「経験」と「対話」
ちょっとの緊張を伴う「挑戦」
余白を生み出す「ゆとり」


を成長の柱と捉え、
さまざまな学びの機会を創っています。

人は同じ現実世界に生きていますが、
見えている景色(世界)は人によってまったく異なります。

人の目に映る事実は
人の意識を通して変化します

そしてその意識は
人生経験というデータベースによって創られます。

意識は人の世界を
時に広げ、時に狭め、
物事の善し悪しや
正解、不正解の判断もゆがめます。

その人の生涯の可能性に
大きな影響を与えます。

私たちは子どもたちに、

いや、
子どもたちに限らずですが、

多様な経験や
多様な人との対話、交流を通じて
その世界と可能性を拡げてもらいたい
と考えています。

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そして、
意識の先に見える世界の先には
分かれ道が存在します。

そこでは
自ら考え、進む道を決めること
が求められます。


何かを決心するとき、
決めたあとに一歩を踏み出すときには、
勇気や自信が力をくれます。

私は、
前に進むための
勇気や自信に繋がるのは
日常における少しの緊張を伴う挑戦

その先にある達成感

あるいは
失敗しても大丈夫という経験知
だと考えています。

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過剰なプレッシャーやストレスは
人を潰してしまう可能性もありますが、

適度な緊張や挑戦、
結果としての達成や失敗の経験は
成長において大切なエッセンスではないでしょうか。

ゆとり。

少し前に「ゆとり世代」という
言葉が流行しました。

あまり良い意味で
用いられる言葉ではありませんでしたね。

しかし、
私は今の子どもたちにも
子どもたちを家庭や教育現場で指導している大人にも
ゆとりが不足しているのではないかと感じます。

では、なんのためのゆとりか。

それは、
自分自身の声に意識を向け、
じっくり向き合うためのゆとり、
日常に溢れる「なぜ?」に向き合うためのゆとり、
夢中になりたいものに夢中になれるゆとり
です。

人はやらなければならないこと、
人に求められることが増えてくれると、

他人に流され、自分の人生を見失い、
「なぜ?」という疑問を抱くことや
「考えること」をしなくなります。

忙しく一生懸命生きてきた人は
大人になってある日突然、
予期せぬゆとりが訪れた時に考えます。

「自分はいったい何がしたいんだろう…」と。

そうは言っても現実は…、
と言いたくなるかもしれません。

たしかに、
やらなければならないことはたくさんあります。

でもだからこそ、
忙しない今の時代にこそ、
意識的に自分のためのゆとりを創ることが必要
だと考えます。

頭の中もスケジュールも
パツンパツンに緊張した状態では
新しいものを受け入れる余白や
整理するための余白もありません。

KOCCHIでの時間は頭と心、
頭と身体のバランスを整理し、
日常をより充実させていくための
余白の時間として使ってもらえたら嬉しいです。

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残念ながら
親は自分の子どもを幸せにできません
子どもは自分で自分の幸せな人生を創っていくのです。

そのために
ひとりの親であり、
人生の少し先輩である私には何が出来るだろうか?

その問いに対する私なりの現時点のこたえが
この4本柱であり、KOCCHIそのものです。

どんなことをしているの?

KOCCHIの朝は
自分たちが過ごす教室の清掃から始まります。
自分たちが快適な1日を過ごすための教室、
感謝の気持ちを込めながら、みんなで掃除をします。

KOCCHIの学び舎は森の中にあるため、
窓を開けると爽やかな森の空気が室内に入ってきます。

そんな森の空気と適度な運動で子どもたちのスイッチは徐々に入ります。

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マイ時間割

掃除が終わると、
子どもたちはその日1日をどう過ごすか、
ゆっくり考える時間を持ちます


KOCCHIの時間割はとてもざっくりしています。
朝に考えることは以下の項目だけです。

①その日したいこと
②午前中にしたいこと
③午後にしたいこと

そして、1日の終わりには

④今日やったこと、できたこと

を振り返ります。

KOCCHIでは、
自分で考えられる力」、「自分で決める力
の成長を促したいと考えています。

子どもたちが自分自身の頭と直感で
今日という日をどう過ごしたいのか
いったん立ち止まって考え、決める機会
PDCAに則って創られたマイ時間割を通して創ります。

サークル対話

こどもたちは創った時間割を
サークル対話でシェアします。

お互いの顔を見ながら、
自分達のその日の予定を話します。

他の人の発表を聞いてお互いに質問したり、
感想を話したり、
他の人のアイデアが魅力的な場合は
そのアイデアに乗っかってもOKです。

自分の予定に他の人を巻き込みたいときは、
その場が提案の場、
プレゼンテーション実習の場にもなります。

また、サークル対話の時間では、
スタッフがあらかじめ設定したテーマについて
意見交換する機会も設けています。

例えば、
「仲が良いってどういうこと?」
「友達ってなに?」
といった当たり前に使っている言葉を
自分なりの言葉や考えにそって再定義したり、

「初めて地球に来た宇宙人に春を説明するとしたら?」
「あなたが桃太郎として鬼ヶ島に乗り込むなら誰を連れて行きますか?」

のようなユーモアを交えたテーマにも向き合っていきます。

この場面では、
いわゆる正解のない問いを設定し、
子どもたちに自由に考え、
自分のアイデアを発表してもらう機会
そして人の話を聴く機会を創っています。

ここでは、
子どもたちの考える力に加え、
自分の考えを人に伝える力」、「人の話を聴く力」、
つまり、「コミュニケーションスキル」を養う機会として設定しています。

フィールドワーク

フィールドワークと表現しましたが、
言い換えれば
「ハコの外で過ごす時間」
を持つということです。

人間は子どもでも大人でも、
自然と左脳を使って考える生き物です。

フランスの有名な哲学者パスカルの言葉、
「人間は考える葦である」でもいわれるように、

考えることは
人間の持つ偉大な力のひとつでもあります。

私個人もこのVUCAとも呼ばれる不安定な時代に、
ロジカルに(論理的に)自分で考え、
自分なりの答えを出す力はとても大切だと考えています。

VUCA(ブーカ)とは;
Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取った造語で、「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」、今の時代を表す言葉です。

しかし、一方で
”感性とのバランス” も大切だと思います。

感性という言葉自体には様々な解釈がありますが、
世の中は論理で解決出来るものごとばかりではありません。

過去に見出された方程式では解けないもの、
納得できない、させられないことが日々あるのではないでしょうか。

より多くのものを感じ取り、
自分なりに受け止めていくためにも、

ヒントがない中で分かれ道の進路を決めていく上でも、

「感」は大切だと思います。

ではどうしたら感性を磨けるのか?

私は専門家ではないので詳しいことは分かりませんが、
いわゆる「五感」を使うことがそれに繋がっている気がしています。

自然の中に身を置き、
陽の光や暖かさ、風を感じ、
鳥や木々の声を聴き、
土や岩の質感を味わい、
森の香りを嗅ぐ。

ハコの外で過ごし、
自然のなかで
自然に五感を使いながら
感性を磨いていく


そんな時間が
思考の制限や枠組みを外し、
その人が持つ本来の力や可能性を拡げていく

そんな気がしています。

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ここまで読んでいただきありがとうございました。

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