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スポーツビジネスを学びにフランスへ! 岩沢健太さん

こんにちは。Tranquiメンバーの速水です。今回のゲストは、現在フランスのリール大学院に通いスポーツビジネスを専攻されている岩沢健太さんにお話を伺いました。

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ーーーー大学時代は日本体育大学で健康科学やスポーツ分野の国際発展について学ばれていました。健太さんがスポーツに興味を持つようになったきっかけは何ですか?

健太:両親も私と同じ日本体育大学出身、ちなみに妹もです。そんな家庭で育ったので、気が付いたらサッカーボールが家にあったり、よくわからないプラスチックのバットが家にあったり(笑)。スポーツ好きな家庭で育ち、両親の影響を受けてスポーツを始めたのが1番のきっかけです。主に野球、小学生の頃は水泳もしていました。スポーツは観るのもするのも種目問わず好きです。

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ーーーー大学卒業後、フランスの大学院でスポーツビジネスを学ぼうと思ったきっかけは何ですか?

健太:学部の頃、二度北欧(スウェーデン・デンマーク)へ短期留学に行きました。そこでサッカーやアイスホッケーなどスポーツ観戦をしたのですが、スポーツに熱狂している観客の姿がとても印象的で、日本人より感情表現が豊かな人が多かったんです。それを見た時に、「スポーツでこうして人々を熱狂させられるような環境にするにはどうすればいいんだろう?」と思いました。そして、スポーツ×マネジメントと言う領域があると知り、もっと勉強したいという思いから、大学院進学を考えました。今考えると、北欧留学の経験が結構大きかったです。

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健太:フランスを選んだのは偶然です。たまたま大学の掲示板に「リール大学でスポーツマネジメントを学びたい学生を募集しています」という看板を目にし、説明会で出会った教授と話して決めました。ただその説明会の後に色々調べてみると、既に東京五輪の次がパリ五輪と決まっていたのと、フランス語がスポーツ界の中でも重要な言語であること、そしてそのフランスでスポーツを勉強している人が誰一人としていないことがわかり、フランスに行くと何か面白いことができるかもしれないという漠然な思いが生まれてきたのもフランスを目指す一つの理由でした。後々には、英語だけでなくフランス語を話せることがスポーツ界においても重要だと気付きました。


ーーーーフランスの生活でどのような苦労がありましたか?

健太:渡航前にフランス語を勉強にしたものの、机上の勉強では日常生活にはまるで対応できず、日々のコミュニケーションに苦労しました。最初の授業でフランス語で社会学を学んでくださいって言われた時、最初は本当に来る場所を間違えたって思ったんですよ。何が大変って、もうシンプルで何を言ってるかわからなくて(笑)、講義内容を理解するのがすごく大変でした。

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(リール大学院のメンバーとの写真。左下が健太さん)
健太:でも、英語圏ではない国を選択したことが個人的に良かったです。お互いに英語以外に自分の国の言葉があって、英語を学ぶのにも苦労した背景があるから、お互いを理解し合おうという深さがあると感じます。

ーーーーフランス留学中に行った活動で印象的なことは何ですか?

健太:昨年、約一年間フランスの地方行政でパリ五輪に関するプロジェクトに関わらせていただいた事です。日本国内外の五輪組織や大使館など多くの組織と連絡を取り合ったり、日本遠征の際にはフランス語の通訳を担当したりしました。これは自分が意図したことではなく、偶然が働いて偶然を呼んで「行政でみないか?」という話を頂き、実現できたことです。ここで挑戦してみて面白かったですし、海外の人、ましてや日本人がフランス行政で働くという機会がほとんどないので、すごく貴重な経験になりました。

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健太:予期しない大変なことは沢山ありましたが、最終的にそれが私のやりたいことやワクワクすることだと意外に続きますし、それが良い思い出になったりしています。

ーーーー現在のインターン先ではどのようなことを行っているのですか?

健太:2021年2月から約6カ月間、デジタルマーケティング会社でインターンをしています。本社はアムステルダムですが、コロナ禍のためフランス・リールからリモートで行っています。主に日本のクライアントの対応と国際セールスのアシスタント業務を担当してます。

ーーーーフランスの生活中、健太さんが日々大切にしていることは何ですか?

健太:当たり前ですが、人に感謝することです。今この15㎡の小さな部屋には私1人しかいないですが、留学をさせてくれた親や気に掛けてくれる友達など、今ここには見えない人たちのお陰で貴重な経験ができています。海外生活は文化や言語が異なり、ある意味サバイバルな環境の中で過ごさなくてはいけません。もちろん、不都合な事が沢山起きてストレスが溜まることはありますが、そんな時に大きな原動力となるのは、私をフランスに送り出してくれた人たちの存在です。

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健太:私はスポーツビジネス領域でフランスを拠点にして活動するという、マイノリティな事をしていますが、それは私がマイノリティな人間という訳ではなく、頂いたお話一つ一つを一生懸命やった結果です。もし関係者の方々が周りにいなかったら私は何もできていないので、この環境に感謝して自分の出来る限りの誠意を見せ、何かしらの形で恩返しをしていきたいです。

ーーーー今後の展望を教えてください。

健太:私が以前参加した国際カンファレンスでは、例えば、スポーツイベントの未来をサステイナビリティの面から考えるなど、スポーツと何かを掛け合わせて、より良い社会を作ろうという動きがありました。その時、単純ですが、スポーツをスポーツだけで見る世界ではなくなってきてるんだなと感じました。そう言った意味では、以前は行政、現在はデジタルマーケティングという民間で働き、パブリックと民間両方の視点を持っていることは私の強みになると思います。官民もっと言えば政治など、色々なものを繋ぎ合わせて社会をより良くしているような取り組みが出来たら面白いです。そして、今後も何らかの形でスポーツに貢献したいですね。

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岩沢健太|Kenta Iwasawa
1995年生まれ。千葉県のとある田舎の街で育つ。
好きなスポーツは野球。小学校3年生の頃からチームに所属し、今もフランスで地域の野球チームに所属している。小中高と田舎の街で過ごし、その後日本体育大学に進学。日本体育大学を2018年に卒業後、フランス北部リール大学の修士課程に入学。2021年9月に卒業予定。今はフランスに残りインターン・論文そして就職活動を続けている。
取材・文/速水舞|Mai Hayamizu
人との出会いを大切にしながら記事を生み出すことをモットーに執筆活動中。スポーツだけでなくその周りにある物事やその人の感情に焦点を当てている。

<編集後記> 速水:今回は健太さんがフランスの大学院へ行かれた経緯や大学院の取り組み、今後のビジョンについてお話しさせていただきました。健太さんは多角的な視点でスポーツ分野を捉えられていて、私自身とても勉強になりました。アートや音楽のイメージが根強いフランスですが、健太さんがパイオニアとなりスポーツ分野でもフランスに留学する人が増えるかもしれませんね。今後のご活躍を楽しみにしています!

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