微炭酸なココア#3【薄目で他人を見る】
人はどうしても人に期待をしてしまうものだと思う。職場でも家庭内でもどんなコミュニティでも。
「裏切られた」という言葉なんかはその最たる例だろう。自分が傷ついたというショックで、頭に血が上って自分が悲劇の主人公のような世界にしか見えなくなる気持ちは痛いほど分かる。自分をわざとどん底に落として悼むのが気持ちいいことも知っている。一種の自己防衛だ。
でも、一歩引いて冷静に事実だけを見ると、自分を傷つけるまでの優しかったその人も、自分を傷つけたその人も、「同一人物」である。あ