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ケプカに勝つためには

今年から国内で、昨年まで海外を主戦場に戦う若いプロゴルファーがストレングスコンディショニングの相談に来ました。
「自分がケプカに勝つためには何をすべきか」
真剣に悩み考えた末に、1通のLINEをくれました。

 彼がまだ高校生の時、ゴルフ部にゴルフコンディショニング指導に伺ったことがありました。あれから7.8年、その時のセミナー内容を色々思い出すことができました。

 明けても暮れてもゴルフ漬けの少年達の体は悲鳴をあげていました。部の練習量は決まっていますが、自主練でその何倍もの練習を重ねます、みんなプロで活躍する夢があったからのでしょう。

 ただ、私が最初に伝えた言葉は、
「病院に行けばなんでも治るわけじゃない。」でした。
柔道整復師であるなら、「なんでも治せるから思いっきりやれ」と言いたいところでありますが、怪我や傷害の程度によっては、不治なものも沢山あります。怪我・傷害は出来れば追わないほうがいいと。特に自己管理不足により招くようなことがあってはいけないと強く話した記憶があります。
 
 それと、トップ選手たちは必ずトレーナーを帯同させていますが、それも大変な費用がかかること。最初は費用面で余裕がないこともあるでしょう、自分の身体は自分で、トレーニングを積み上げ、コンディショニングをできるようにしておくこと。
そのための知識と実践を若いうちの課題の一つにあげていました。

 そんな数年前に伝えたことをしっかり実践続け、今では腰痛がないといってくれたので、大変嬉しく思います。
 海外の下部ツアーともなると、国内事情とは訳が違うようです。遠征費用を抑えるため、設備が整う良いホテルに泊まり続けることも難しいので、部屋やクラブハウス内で体を鍛え、ケアも行うようにしているそうです。「身体のこと以外にも、試合に関わるすべてのことを自分でやらなければいけないから、あの時の話が本当に役に立っています」と言ってくれました嬉しい言葉です。

 男子はもう何年も前からですが、女子もプロテストからクオリファイング出場規定が変わったために、国内に出場権を持たない選手たちは、海外に出場機会を求めて出るようになっています。

  トレーニング(コンディショニング)というものを正しく行うためには、手法どうこうよりも、先ず「己を知ること」にあると思います。その己を知るために、いろいろ挑戦してほしかったんです。トレーナーが1から10まで作るのではなく、最終的に自分が作り上げていくものという意味でした。

 ケプカに勝つためにはと書いてしまいました。私はプレーヤーではないので、軽はずみには言ってはいけないのかもしれませんが、体と同じように「己を知ること」にあるように思います。西洋人の体格の大きさに圧倒され、ドライバーで50y 置いていかれることも多々あると言います。
体格差で言えばスタートが違いますし、もし同じ量のトレーニングをしていたら、当然追いつかないことになります。男女共、毎年より遠くの飛距離が求められると聞きますが、飛ぶことだけがゴルフではないことを考えると、自分の強みを知る「己を知る」ことが勝つための秘訣ではないかと考えています。

 

 



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