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黒く引き締まった外壁は、みんなで作った焼杉【HINOKO SAUNAができるまで vol.5】

今年4月に、東京都檜原村のキャンプ場『HINOKO TOKYO』に誕生した『HINOKO SAUNA』。ここが出来上がるまでの裏側&裏話をブログで紹介しています!
これまでHINOKO SAUNAの着想から設計までをご紹介してきましたが、今回はいざ施工!ということで小屋の制作にまつわるエピソードを永島がご紹介します。メンバー誰もやったことがない状況で、試行錯誤しながら進めていきました。
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自らの手を動かす「DIOの精神」

HINOKO SAUNAが我々に取って特別なのは、もちろん意匠性や背景のストーリーもそうなのですが、何より仲間達と手を動かし、完成に携われたこと!
基本的には檜原村の職人さんに建築をお願いしていたのですが、色々な場所でHINOKOコミュニティのメンバーが手を動かすシーンがありました。

これぞTRAILHEADSが掲げるDIYならぬDo It Ourselvesの精神。

Do It Ourselves。

DIO。。。

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出典:ジョジョの奇妙な冒険 荒木飛呂彦(集英社)2巻61頁

はい、これはディオ・ブランドーですね。

ということで今回はHINOKO SAUNA制作過程のDIOハイライト、焼き杉の過程をご紹介したいと思います!

初めての焼杉トライアルは大苦戦...

HINOKO SAUNAの黒く引き締まった外壁。アイコニックですよね!
実はこれ塗装ではなく、伝統的な杉材の仕上げ方法である、焼き杉を自分たちで行って完成させたものなんです。(触ったりもたれかかると服がススまみれになるのでご注意を!)

小屋に縦貼りで杉を使っていくため、1枚あたり3-4mの材を使用します。
3枚の細長い板を三角形(筒状)に組み、煙突の様に立てて、下に火種を入れる。うまくいくと煙突効果で組んだ材の内側が綺麗な鱗模様を伴って焦げ上がります。

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仲間を交えたワークショップの前に、まずはスタッフのみで試してみました。しかしやっとみるとなかなか火の付きが悪い。結局火種を押し込み続けてもうまく火が回らず、一方を焼いて、ひっくり返してもう一方を焼く、、、という大掛かりな作業に。
朝から夕方までひたすら作業を続けましたが、出来上がったのは10本程度だけ。それもぜんぜんスムーズにいきません。この作業はワークショップ形式で行いたいと思っていたので、その実施に一抹の不安を迎えて帰路につくメンバー。

会員さんや仲間とのワークショップ当日

そして1月に開催したワークショップの日。事前の募集をみて友人やHINOKO会員さんなど15名ほどの方が集まってくれました。感謝!

木材は全部で100本!!
前回のようにうまく燃えなかったら....今日で全部燃やせるのか...
工期も迫る中で不安は募ります。

さっそく作業スタート。
三角形の筒をつくるチーム、木材を燃やすチームと二手に分かれます。

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三角形の筒は、角がしっかりと合っていないと木材の端が燃え残ってしまうので、注意深く紐で結びます。その後、葉っぱや新聞を中に詰めて、下から着火。

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前回はなかなか燃えず苦戦しましたが、木材がよく乾燥していたこともあり、燃え上がる炎!

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出典:ジョジョの奇妙な冒険 荒木飛呂彦(集英社)4巻42頁

木材の継ぎ目から中をのぞき、上までしっかり火が回っていることを確認します。しっかり燃えたら、木材を倒して水をかけます。

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そして最後の仕上げで、地道に焼きムラをバーナーで仕上げます。
日の入りギリギリの時間で、なんとか全ての作業が完了しました!!

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大変だったけど、みんなで作ったサウナ

思い返してみるとなんとも大変な作業。。。
煙突上の木材の上から火の粉と灰が降りかかり、筆者のジャケットも穴まみれのお釈迦になりました。

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永島の背中。ジャケットは火の粉と灰で穴だらけに。

だからこそとてもとても思い入れのあるサウナ小屋。皆さんの協力で出来上がり、今も本当に多くの人に丁寧に使っていただいています。

今後もしHINOKO TOKYOを使ってくださる読者の方がいれば、少しだけこんなストーリーを思い出してみてくれると嬉しいです!

そして次回はあなたも一緒にDIO!!!


Writing : Keita Nagashima (TRAIL HEADS)
Editing:Shizuka Oikawa(TRAIL HEADS)



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