ジョンソン&ジョンソン(JNJ)FY20 Q3決算レポート。ワクチン治験中断もガイダンス上方修正し、市場予想上回る決算を発表。
ジョンソン&ジョンソン(JNJ)がFY20 Q3決算を発表しました。Q2決算はコロナの影響もあり減収・減益となりましたが、Q3はガイダンス上方修正し、市場予想上回る決算を発表しています。
FY20 Q2の決算は以下参照。
FY20 Q3決算概要
安定のJNJ(笑)
・Q3の売上は211億ドル前年同期比1.7%増(事前のコンセンサス予想は204億ドル)
・EPSは2.20ドル(事前のコンセンサス予想は1.99ドル)
ワクチン治験中断という発表もありましたが、そもそもコロナワクチンの収益は見込んでいないため、決算の数字には影響はありません。
各セグメントごとの売上は以下の通りです。
消費者健康部門は$3,514 Mとなり、前年同期比1.3%増
医薬品部門は$11,418 Mとなり、前年同期比5.0%増
医療機器部門は$6,150 Mとなり、前年同期比3.6%減
決算を見る限り、コロナの影響からは完全に回復し、堅調な業績となっています。
EPS・売上の予想と実績
さすがの安定感で、Q3もEPS/売上ともに事前コンセンサス予想を上回る数字となっています。
ガイダンス
2020年通期のガイダンスについても引き上げています。
今回のガイダンスで、2020年通期の売上を812億ドルから820億ドル、EPSを7.95ドルから8.05ドルと報告しました。
前回のガイダンスでは、売上を799億ドルから814億ドル、EPSを7.85ドルから8.05ドルと報告していました。
株価はワクチン治験中断の発表も行ったためか下落しています。
今後の見通し
ジョンソン&ジョンソンは連続増配を続けている企業のため、配当金目的の投資家には人気の銘柄ですね。
今回の決算は、配当目的の長期投資家にとって一安心の決算だったのではないでしょうか。
ワクチン治験中断の件は、ワクチン開発でこうした中断はそれほど珍しいものではないので、このニュースで一喜一憂する必要は無いと思います。
そもそもジョンソン&ジョンソンはワクチンで大きく稼ぐことは考えていないとはっきり言っていますので、業績にもダメージはありません。
Earnings Callも軽く聞きましたが、不確実性は残されているものの、2021年は、2020年と比較して二桁成長を見込んでいると回答していました。
逆に配当金目的の投資家にとっては、株価が下がって喜んでいる人も多いのではないのでしょうか。
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