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Mercadolibre (MELI) FY20 Q3決算レポート。ラテンアメリカ最大のECプラットフォーマーが巣ごもり特需で好決算。大きな未開拓市場が広がり、今後の成長も期待大。

Mercadolibre (MELI) がFY20 Q3の決算を発表しました。Mercadolibreはラテンアメリカで最大シェアを持つECプラットフォームで、巣ごもり特需でQ3決算も素晴らしい内容でした。

株価も決算発表後に暴騰しています。

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Mercadolibre (MELI)とは

会社名: MercadoLibre, Inc.
ティッカー: MELI
Marketcap: $73,961.08
業種: Retailing
会社概要:
MercadoLibreは、ラテンアメリカでオンライン・コマース・プラットフォームを運営しています。

企業や個人が商品を掲載したり、オンラインで売買を行うことができる自動化されたオンライン・コマース・プラットフォーム「MercadoLibre Marketplace」、金融技術ソリューション・プラットフォーム「MercadoPago FinTech」を運営しており、ユーザーがオンラインで支払いを送受信できる仕組みを提供することで、マーケットプレイス上での取引やマーケットプレイス外での取引を容易にし、加盟店が自社のウェブサイトやモバイルアプリ、QRやモバイルPOSを通じて実店舗で取引を処理できるようにしています。

また、資産管理サービス「MercadoFondo」や融資ソリューション「MercadoCredito」、物流ソリューション「MercadoEnvios」を提供しており、運送会社などの物流サービス事業者との技術・運営統合サービスや、販売者向けのフルフィルメント・サービスや倉庫管理サービスを提供。

さらに自動車、船舶、航空機、不動産、サービスに関連する商品をマーケットプレイスのプラットフォーム外に掲載できるMercadoLibre Classifiedsサービスを提供しています。
MercadoShopsは、サービスとしてホスティングされたオンラインストアソリューションであり、ユーザーが自分のウェブストアの設定、管理、プロモーションを行うことができます。

FY20 Q3決算概要

売上高 と 収益性 (16)

利益 (15)

EPS(GAAPベース) (14)

キャッシュフロー (12)

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業績ハイライト
・純売上高は11億1,570万ドルで米ドルベースで前年比85%増、為替中立ベースでは148.5%増
・Eコマース収益は前年比109.3%増の7億2450万ドル
・フィンテック収益は前年比52.3%増の3億9120万ドル
・利益率は前年同期が47.2%だったところが43%だった
・営業利益は8,310万ドルで前年同期が8,190万ドルの損失から大きく改善
・総支払額は145億ドルで前年比161.2%増
・商品総量は59億ドルで前年比117.1%増
・アルゼンチンとメキシコの成長率は100%超え

ビジネスハイライト
・ユニークアクティブユーザー数は 92.2%増の 7,610 万人
・GMVは59億ドルで米ドルで62.1%増、為替中立ベースで117.1%増
・販売された商品は2億5,570万点で前年比109.9%増
・モバイルウォレットでの総販売数は前年比283.8%増
・Mercado Pagoを通じた総決済量(TPV)は145億ドルで米ドルベースで前年同期比91.7%増、為替中立ベースでは161.2%増

EPS/売上の予想と実績

EPS(実績) と EPS(予想) (15)

売上(実績) と 売上(予想) (15)

EPS、売上ともに事前のコンセンサス予想を上回る数字となりました。

今後の見通し

巣ごもり特需も追い風になって、Eコマースとフィンテックの両分野で記録的なパフォーマンスとなりましたね。いやぁ素晴らしい。

特にMercadoLibreを強みはラテンアメリカで物流を浸透させている点と、先行者としてのネットワーク効果が他社が入り込めないほどの強みになっていると思っています。(ただし配送は高額ですが)

Q3の売上からPSRを計算すると約16倍となり、割安とまではいかないですが十分買える位置なんじゃないでしょうか。

特にモバイルウォレットの増加は、パンデミックと消費者の習慣変化という両方の面で注目に値します。特にラテンアメリカのモバイルウォレット市場はこれから成長していくので、今後のモバイルウォレットの成長率はウオッチしていきたいですね。

収入に占める配送オペレーションコストの割合は増加し、売上総利益率はFY19 Q3の47.2%から43%に低下しています。しかし、収入に占めるオペレーションコストの割合は60.7% → 35.6%に低下しています。

まとめると、Eコマースやフィンテックの両分野のプラットフォームを提供していることに加え、物流ネットワークを拡大していることから、今後も買い手と売り手の双方を惹きつけていくことが期待されます。

さらに、Mercadolibreには大きな未開拓市場があります。FY20は1,080万人の消費者が初めてデジタルで買い物をすることになり、デジタル購入者は1億9,170万人に達するとのことですが、地域人口の38.4%に過ぎないとのこと。
Eコマースは、地域の小売売上高836億3,000万ドルの5.6%に過ぎず、2023年までには小売売上高は1,152億3,000万ドルの7.1%にまで成長するととのこと。

フィンテックに関しては、ラテンアメリカの人口に占める銀行化率は29%~68%で、米国やカナダ(94%~99%)に比べてまだまだ低いです。

これらを考慮すると、Mercadolibreには大きな可能性があると思います。今後もサプライズ決算を見せてくれることを期待してしまいます。

私も以前保有していたのですが、既に売却してしまい現在は保有していませんが、引き続きウオッチリストに入れて監視中です。



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