Novocure(NVCR)の株価急騰中。「ヘルスケア × テック」企業で、様々な固形癌を対象とした製品の開発・製造・販売を手がける。
Novocureの株価が急騰しています。Novocureは「ヘルスケア × テック」企業ぐらいしか知らなかったので調べて見ました。
Novocureとは
会社名: NovoCure Limited
ティッカー: NVCR
Marketcap: $14,023.36
業種: Healthcare Equipment & Services
Novocureは、様々な固形癌を対象としたOptuneの開発・製造・販売を行っています。成人の膠芽腫患者を対象とした単剤治療として、OptuneとTumor Treating Fieldsデリバリーシステム「NovoTTF-100L」を販売しています。
また、脳転移、非小細胞肺がん、膵臓がん、卵巣がん、肝がん、中皮腫を対象とした第2相試験および第3相試験を実施中。
欧州連合(EU)、日本をはじめとした海外での販売も行っています。NovoCureは2000年に設立され、ジャージー州サンテリエに拠点があります。
TEDトークでCEOが技術の概要を説明しています。
四半期業績推移
直近の売上高成長率は33.69%です。ものすごく良いというわけではないですが、悪くない数字ですね。
粗利率は70%台後半を推移していて、直近は78%と向上しています。
キャッシュフローは黒字であり、今後も黒字を維持する見込みです。
この数字は、承認された1つのがんのみを対象としています。今後数年のうちに4つの追加のがん種の臨床試験が完了する予定です。
つまり、1つの小さな適応症で上記の結果が得られているのであれば、他の適応症が承認されれば爆発的な成長を遂げる可能性があるということです。4品目とも第2相試験のデータがしっかりしており、現在はすべて第3相試験中とのこと。
また、現在少なくとも6つの進行中の臨床試験があり、すべて事業からのキャッシュフローで賄われています。
最新の決算プレゼン資料は以下になります。
EPS・売上の予想と実績
バラツキはあるものの、EPS/売上ともに事前コンセンサス予想を上回る数字を出しています。
Novocureの強み
Novocureの製品は付加療法のため、他の治療法と組み合わせることができるという利点があります。そのため、他のがん治療法が開発されたとしても、がんの進行を遅らせることができ、手術、放射線、化学療法などの他の治療法の妨げにならないため、並行して利用し続けることができます。
Novocureのすべてのテストにおいて、その効果に対して「免疫がある」がんは1種類もありません。そのため、非常に幅広い応用が可能とのこと。
競合他社はいない
Novocureは、同社のデバイスとTTF療法に関する140件以上の特許ポートフォリオを有しており、経営陣は2037年まで保護される可能性がある答えています。
副作用なし
痛み、感染症、吐き気、下痢、疲労感などの副作用がありません。これは癌治療のとって大きな利点です。NovocureのERは以下の様にコメントしています。「我々は、この治療法を20年間実施しているが、安全性の問題を見たことがない」。
現在、多くの研究機関や病院では、他の多くの治療法と組み合わせてNovocure装置の試験が行われています。2019年は学会での発表を40件以上行っています。
また、これまでに10,000人以上のGBM(膠芽腫もしくは多形性膠芽腫)患者を治療した実績があります。
Novocureのビジネスモデルは経常的な収益モデルであり、一度患者が使用すると、患者は残りの人生のためにそれを維持し、毎月のレンタル料を支払うことになります。
市場規模
GBM:
米国では 15,000 人がGBMと診断され、そのうち約 11,200 人がNovocure製品の治療対象となると推定されています。
米国以外では中国が多く、45,000人がGBMと診断されています。
非小細胞肺がん:
米国では年間約193,000件の新規症例があり、米国以外では501,000件の新規症例がある。
非小細胞肺がんからの脳転移:
米国では毎年最大20万の新しいケースが診断されていると推定されています。
膵臓がん:
米国では年間51,000件の新規症例で米国以外では175,000件新規症例
卵巣がん:
米国では年間24,500件の新規症例で米国以外では79,000件の新規症例
肝がん:
米国では年間約38,000件の新規症例で米国以外では11万8000件の新規症例
胃がん:
米国では年間26,000件の新規症例で、米国以外では72万件の新規症例
以上のように、Novocureが対象としている癌の患者数は非常に多いです。
まとめ
今のところ、第3相試験の4つの試験は、2022年か2023年まで終了する予定はありません。
しかし、最初のGBM試験は、結果が非常に良かったため、試験期間が短縮されたという実績もありますので、第3相試験の4つの試験も試験期間が短縮される可能性もゼロではないかもしれません。
今回調べた限りだと、投資対象として悪くないかと思いました。私はハイテクグロース株にかなりのキャッシュを投じている状況なので、すぐに投資するかどうかは分かりませんが、タイミングが合えば投資しても良いかなと思いました。
記事はあくまで個人の意見であり、如何なる投資を勧めるものではありません。購入判断はご自身の責任でお願いします。
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