見出し画像

想像力掻き立てる作品こそ面白い。

めっちゃ今更ですが、『弱虫ペダル』2年目のインターハイを読み終わりました。やっぱり1年目の方が圧倒的に面白かったです。

展開も1年目と同じようなものばっかりでしたね。
正直最終日しか覚えてないですが、広島とスプリント勝負したり、今泉と御堂筋が勝負して今泉が勝ったと思ったら、直後に真波が来て今泉脱落&小野田発射。
この辺てまっっっっっったく1年目と同じ展開で読んでてシラケましたね。
どうせなら御堂筋を最後のゴールまで走らせて、三つ巴とかにして欲しかった。

そして読んでいてもあんまり熱くなれないんですよね。感情移入しにくい感じ。
僕はこういうとき、いつも曽田さんの『シャカリキ!』を引き合いに出すんですけど、読んでるときの熱さで言えば圧倒的に『シャカリキ!』です。

『弱虫ペダル』は文字が多いんじゃないでしょうか。読まされる感じがするんです。自転車漕ぎながらたくさんしゃべってるし。思ってること全部文字にして書いてあるし。
小説でも良くない?ってなります。

その辺、曽田さんはめちゃくちゃ上手いなと思うんですよね。絵だけで何考えているかわかるような描き方なんですよ。でも文字が無いからそこは読者が自分で補完するでしょう。そうするとググっと感情移入できてくるわけです。

弱虫ペダルのキャラはみんなめちゃくちゃしゃべるんですよね。
ゴリゴリのオタクだった小野田ですら、めちゃくちゃ饒舌でコミュニケーション能力あるし。
一方でシャカリキ!の主人公テルとか全くと言っていいほどしゃべらない。

ちょっとジャンルが変わりますが、FF VS ドラクエ論争があるじゃないですか?僕は同じような理由で圧倒的にドラクエ派です。
ドラクエの主人公は基本的に「はい」か「いいえ」しか言えません。明らかに「はい」「いいえ」で答えられない質問にも、「はい」か「いいえ」しか言えません。でも、だからこそ主人公に自分を重ねて想像力でストーリーを補完できるんですよ。

一方でFFは主人公キャラもしゃべりますよね。
FF7とかやってたら、プレイしている僕が興味あっても、主人公のクラウドは「興味ないね」とか言い出すんですよ。
ゲームをプレイしているというよりは、映画を見ているような気分です。

作品に入り込んで一緒にストーリーを作っていける、そんな体験ができる作品が僕は面白いんだろうなと思います。
説明が多いのはわかりやすいですが、消費する側が思考停止してしまいます。ストーリーとしては楽しめますが、感情が動くということは無いかもしれませんね。

『シャカリキ!』は僕が一番好きな漫画です。読んだこと無い方は是非読んでほしいなと思います。ロードバイク乗ってて、『弱虫ペダル』しか読んだこと無いみたいな人は絶対読んだほうが良いです!

一応フォローしときますけど、『弱虫ペダル』も好きですよ。2年目がイマイチだったということです。
荒北とかめちゃくちゃ好きですね。荒北ってめちゃくちゃ練習してるけどそれを表に出さない感じがあるじゃないですか。口じゃなくて走りで分からせる感じ。カッコいいよね。

久々に『シャカリキ!』を読み直そうかな。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?