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何をバックアップするのか【HowtoBackUp4UIDesigners#3】

今日は何をバックアップするのか?についてのメモです

バックアップ対象

制作したデザインデータをバックアップします 前回の記事を参考に事前にバックアップ前に制作データを整理しておいてください
その中でも、まず絶対に残しておかなければならないデータについて 

制作データ(必須)

  • 最終実装データ・・・ゲームやWEB実装用にベイク済のデータ

  • 元データ・・・最終データをベイクするために必要となる過程データ

  • ベイク作業に関する最低限の説明メモ(アプリバージョン、codec等も)

※ベイク:ここでは、レイヤー合体、フォントのアウトライン化、ナーブスカーブのメッシュ化、圧縮のかかるフォーマット変換、減色、RGB-CMYK変換、アニメーションカーブを線形補間キーフレームへ変換するなど不可逆なデータの変換全般を指すくらいにとらえておいてください 元々はBAKE(焼く、焼き付ける)するとデータが軽くなる、というような意味で使う言葉です

制作データ(要検討)

個人制作では取っておくが、会社のバックアップには残さない事が多いタイプのデータ

  • リファレンス・・・制作時に参考となった画像 元ネタをあえて残すのもなんなので公式には削除かな

  • スケッチ・・・これも教育目的には欲しいけどね 管理者不在だと意味無

  • ボツ案・・・10年後にメイキング的な蔵出しを求められることはあるんだけど扱いが難しいなぁ

環境データ

制作データではありませんが、制作するために必要な環境のバックアップも重要です
上から下へ行くほどより深いものになります 学生には少し早い内容も含みますが、最終的にはこれくらいできて欲しいので書いておきます

  • カスタムブラシ、カスタムパターン、などのオリジナルプリセット類・・・アプリケーションで使用するもの 最近はクラウドに保存するため特にバックアップが不要なものが出てきてますが念のため

  • カスタムアセット・・・よく使うエフェクトやロゴ、マテリアルなどアセット化しているもの全般 購入したものは基本再ダウンロード可能なはずだが、事情でローカルにしかもうないものは確実にバックアップしておく

  • 使用しているプラグイン、アドオンのリスト・・・全てのアプリで必要、入手先も Chromeのアドオンのようにクラウドのものはバックアップ不要

  • アプリケーション内の設定・・・デフォルトから変更したショートカットキー、最適に調整された仮想メモリの値、ライブラリの保存フォルダなど、各アプリケーションごとの設定は全てメモっておいてください

  • アプリケーションのリスト・・・使用しているアプリのリストを出力する専用のツールがあります リストは定期的なメンテが必要

  • codecのリスト・・・ビデオcodecのことです、入手先とセットで保存 事情でローカルにしかもうない(以下略

  • 文字変換の辞書・・・自分が使っているIMEのものです 複数あれば全てバックアップ これも定期的なメンテ必須

  • キーマップなど・・・キーボード、マウス、その他の入力機器の各種設定は必ず保存してください 最近はクラウドへ保存も増えてきましたが、インタフェースが変わると業務効率が落ちるのでここは確実に 左手系デバイス凝るのは良いけど、最初の設定後で忘れるんだよ

  • 専用ドライバ・・・あとから買った機器のドライバはネット上にたいていはあります PCメーカー独自のドライバー(他社購入品)が苦労します タッチパッドやオプティカルドライブのドライバーは事前に調べて名称やバージョンをメモっておくと後で検索しやすくなります

  • スタートメニュー・・・Windowsにしろ、MACにしろ、スタートメニューやタスクバーはスクショ撮っておくと良いです 自作アイコンなども忘れずバックアップ

  • フォルダ構造・・・Windowsにしろ、MACにしろ、規定のフォルダ構造から変更していた場合はこれをメモしておく

  • OSその他の設定・・・ネットワーク設定、ページメモリ、環境変数、レジストリなどデフォルトのWindows設定から変更した箇所 必ずメモを取っておいてください

  • BIOS設定・・・デフォルトから変更していれば、必ず変更内容をメモしておいて

反対にバックアップしないものについて

ドライブイメージは対象外

ドライブイメージ取得によって、OSなどの環境ごと早期にリカバリするという考えがあります
自環境のドライブイメージがあると上記のような細かい設定が全て保存されているため確かに便利です しかしドライブイメージの作成と運用、また緊急時の復旧についての学習コストがかなり高いのです 従ってデザイナー志望の学生にはあまりお勧めしません
デザイナーの仕事では、環境が壊れたら、ゼロから再インストールするので良いと思います その際に必要な環境を一通りインストールする手順を上記のように準備しておく そして、環境は数年ごとにリセットする方が良いです(OSは使っていると色々汚れてくるので)

アプリケーションは対象外

インストールした状態のツールをフォルダごとバックアップする必要もありません。何らかの事情で問題がある場合は、再インストールしましょう
そのための、ユーザーアカウントやライセンスキー、設定項目、各種プラグインなど、自分の制作環境についてはしっかりとメモやバックアップを取っておきます

全体に細かく、ややこしい話になってしまいました 学生には授業で時間があいたときに説明します


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