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保育士という仕事で大切にしていること
保育士として仕事をしたのは約10年。
その中で、主の担任としてクラスを受け持ったのは7年。
この仕事で大切なことは、もちろん「子どもたちとの信頼関係を築くこと」
「○○しようね」と言ったときに「はーい」と素直に言うことを聞く子どもたち。一見信頼関係があるように見えて、実はそういうわけではなかったりする。
「この先生の言うことは聞いておこう」「この先生は怒ると怖い」もし子どもたちがそう思ったうえで素直に言うことを聞いているクラスなのだとしたら、それは信頼関係とは言わないと思う。
かといって、「この先生なら言うこと聞かなくていいや」と思われ、言うことを聞かなくなってしまうのも問題あり。クラスとして成り立たなくなってしまうからだ。
では、信頼関係とは。
私は、子どもたちが自ら話を聞こうとしたり、自ら様々なことを話そうとしてくれること、自ら行動を共にしようとしてくれること、なのかな、と思っている。
うれしかったことを話せば共感して喜んでくれる。
悲しいことを話せば力になってくれる。
やりたいことを話せば受け入れてくれるし、やらせてくれるかもしれない。
そんな存在になることができれば、子どもたちは先生に対して自分をさらけ出し躊躇なく感情をぶつけてくれるようになる。
自分がやりたいことが先生と違っていれば、素直に「はーい」だけではなく「やだ。僕はこれがしたい。」と反抗する。これができるのもある意味信頼だと思う。
つまり言われたことにただ従うだけの関係ではなく、思いを素直に出してもいい関係性。ということ。
そんな存在でいられるよう、常に念頭に置いて保育をしてきたわけだが、それと同時に私が大事にしていたことがある。
それが、「保護者との信頼関係」である。
保護者から信頼してもらえること。
言わずもがな、それがとても大切で。
例えば、家に帰ってきた息子が「今日○○くんに叩かれたの・・・」と親に話したとする。
もちろん、その日あったトラブルは極力保護者の方に伝えるようにするが、それには度合いがあって。
例えば事例1
「ちょっと喧嘩になって一回パチンと手が出てしまったが、その後しっかり話して解決できた。」
このような事例であれば、保護者に通達しないことも多い。
事例2
「AくんがBくんを噛んでしまい、Bくんが泣いてしまった」
この場合、Bくんのお家には噛まれてしまったことを通達するが、誰から嚙まれたかは基本的に言わない。
Aくんのお家には、初めてのことであれば通達するが、噛みが常習になってるような場合は毎回は通達しない。
このように、すべてのトラブルを通達するわけではないが、こちらなりにするべきかしないべきかを考えて通達したりしているのだが。
こどもが家で親に伝える場合、自分のことはかくして伝えたり、やられたことだけをフィーチャーして伝えたりすることがある。
そこで、保育士との信頼関係がないと・・・
「うちの子、こんなこと言ってるけど、なんで先生からは何も言ってこないのかしら。」
と、あたかも子どもが伝えたことだけが真実かのようにとらえられてしまうことが多かったりする。
そしてそこから、ほかの保護者に話が伝わってしまったりと、大ごとに発展するケースもあるのだ。
それが、信頼関係があるだけで
「うちの子はこう言ってるけど、先生からは何も言われてないしきっと大きなことにはなってないんだろうな」
「うちの子も何かやらかしたのかもしれないし、様子を見よう」
といった感じで、子どもの言うことだけど100パー本当ではないかも、という風に、大ごとにならずに済んだりする。
といったように、保育をするうえで、信頼関係はとても大事なのだ。
子どもたちとも、保護者とも。
そしてその信頼関係は、仕事のやりやすさにも直結するし、仕事がより楽しいものになる大きな要因だと思っている。
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