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YAUTEN アーカイブス【YAU STUDIO③TPU編】

5月20日〜27日まで有楽町ビル10FのYAU STUDIOを中心に開催された「YAU TEN」。今回はYAU STUDIOの展示風景写真から、東京工芸大学芸術学部写真学科 川島研究室の学生達の作品をお届けします。


東京工芸大学芸術学部写真学科 川島研究室(フォトメディア)

《Research Room》
《Research Room》
《Research Room》
《Research Room》
《Research Room》
《Research Room》
《Research Room》

写真学科の有志学生12 名による、有楽町でのリサーチプロセスと、3 月のOPEN STUDIO で発表した作品の一部を集めた部屋。学生達の約3 ヶ月間におよぶ活動のプロセスを見ることが出来る。


狩野 潤哉 Junya Kano / 高森 千瑛 Chiaki Takamori

《界層》
《界層》

大丸有エリアの地下道を歩くと、急に天井が下がる場所がある。同じ位置の地上を確認してみても、真っ平らな地面が敷かれているだけである。本作品では、狭間にある立ち入ることのできない空洞を想像し、可視化することを試みる。


山崎 心宇 Shiu Yamazaki

《影》

戦時中の有楽町を舞台にした映画を観た時、活気が無くなった街に衝撃を受けた。今でこそビルにはオフィスやショッピング施設があって街は賑わうが、惨烈な過去があった。ある日、今の生活が無くなり、人の気配が無くなったらどんな姿に変わってしまうのか。私たちの目に映る有楽町は、ある一面に過ぎないのかもしれない。


篠崎 佑衣 Yui Shinozaki / 中島 日陽 Hiyori Nakajima

《日比谷の境界線》

「日比谷」は、有楽町から内幸町にかけて走る日比谷通り周辺一帯の通称である。しかし、日比谷という区域に明確な住所は存在しない。地図上で機能しない日比谷の境界線とは、一体どこに存在するのか。日比谷の境界と思われる場所を歩き、不確かなその輪郭を探る。


斎藤 千穂 Shiho Saito

《水の記憶》

日比谷入江とかつて呼ばれていたこの地は、400年前まで遠浅の海が広がっていた。海の面影を探そうと街を歩くが、それはなかなか見つからない。もしかしたら、今でもここを覆っていたかもしれない東京湾の水に、今の有楽町の街を浸した時、この土地に眠る記憶を少しでも感じることができるのではないだろうか。


星子 桃花 Momoka Hoshiko / 道場 美秋 Doba Minori

《無意識な役者》

大手町から日比谷にかけて続く仲通りには多くの高層ビルが立ち並び、日本を代表するオフィス街だが、有楽町と日比谷は古くから『劇場の街』としても知られている。オフィス街に特有のビルの狭間から差し込む光を浴びた人々は、まるでスポットライトを浴びた舞台役者のように見える。街に溶け込もうとする私たちは、気づかないうちに街に演じさせられているのではないだろうか。


磯崎 龍平 Ryuhei Isozaki

《オフィスケープ》

私はこの街を全く知らない。どのビルも直線で構成されており無駄がない。計画的に整備された街の美しさはどこか異空間のようにさえ感じる。街を歩くと、ビル同士の境界が重なり、行き場のない風景と出会うことや広告看板や派手な色がない景色に出会う時、私は自分が普段暮らす世界から別の世界に来てしまったような感覚に陥る。


細田 歌乃 Kano Hosoda

《このまま、このまま》

ロボットが人間のように動き、喋り、思考することが出来たら、私たち人間は危機を感じるだろう。逆に人間がロボットのような挙動をすれば、それも怖い。幾つかの写真を自動演算機能でパノラマ合成させ出来上がったイメージは、不完全でどこか違和感を覚え、怖い。しかし、これが完全なものだったら、私たち人間はなにか大切なものを失ってしまうのではないだろうか。


甲斐 桃花 Momoka Kai / 鶴田 弥弓 Miyu Tsuruta

《夜、ビルを見た。》

日本を代表するオフィス街の賑わいは、夜になると一転して人が減るようだ。しかし、夜のビルを眺めると、その想像とは違い、点々と光るビルの窓には人影が映っていた。窓の中に映る人々は何をしているのだろうか。ビルの窓から見える人々の経過を観察した。


Radio Studio TPR

YAU STUDIOでの4ヶ月間のスタジオプログラムを経て、YAUTENの会場でアーティスト達は何を語ったのか。学生編もあります。ぜひRadio Studio TPRもお聞き下さい。


All images © TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH PROJECT


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